生きるとは行動すること

nankai2011-10-16

 今日,京都で「変えよう!日本と世界 反戦・反貧困・反差別共同行動」が祇園円山野外公園音楽堂であった.瀬戸内寂聴さんが話しをされるということなので,午後の半日,気分転換を兼ねて京都まで行ってきた.ルポライター鎌田慧さんが「脱原発─どんな社会をめざすのか」と題して話しをされたり,ドイツ緑の党連邦議会議員のべーベル・ヘーンさんが挨拶をされ,その後瀬戸内さんが話された.
 瀬戸内さんは90歳.これまではお年を配慮してあまり嵯峨野を離れられなかったのだが,311以後,東北被災地の見舞いに出かけたり,このような集会にも出てこられているとのこと.二つの言葉が印象に残った.記憶で書く.
「人間が生きてゆくこということは,行動することだ.」
 90歳を越えて被災地に出向く瀬戸内さんの言葉には力があった.
 「これまで日本の若者はどうして何もしないのか,これではだめだと考えていたが,東北へ行って,見かけは今どきの若者なのだが,何かしなければならないと被災地に来て,力仕事を黙々とやっているのを見たり,あるいは現地の,被災し多くを失いながらそれでも生きてゆく若者と話をして,日本の若者にも希望があると思った.若者の特権は恋と革命だ.こんな日本を変えるために大いにおやりなさい.」
 90歳とは思えない明晰な話しぶりであった.写真は話しをする瀬戸内さん.
 もう一つ印象に残ったのは,京都沖縄県人会会長の大湾宗則さんの話し.この数日沖縄では5年に一度の,世界中の沖縄出身者が故郷に集う第5回世界のウチナーンチュ大会が開かれている.彼はこれから戻ったばかり.沖縄は今,それぞれ立場は違っても,辺野古移設不可,普天間県外移設でまとまっている.これを切り崩し沖縄を分断しようと,昨今,政府や民主党の関係者が日を空けず沖縄を訪れている.向こうも必死なのだ.こちらももういちど引き締めてがんばる.このままで行くと来年,沖縄で大きなうねりが来る.それを予感させる報告だった.写真は話しをする大湾さん.
 京都の街は懐かしい.あいだで集会を中座して,大谷の墓地の方も歩いてきた.秋晴れの円山公園は美しい.写真は夕日に鳥居の影が伸びる円山公園
 『数学セミナー』1986年7月号に「ポンスレの閉形定理−閉形定理のポンスレによる証明」があるのを知り,古本を取り寄せた.今日電車の行き帰りで読んだ.いろいろわかったが,証明を再構成しなければならない.もう1月近くこればかり考えている.今少しかかりそうだ.