やつらを通すな

 今日は昼前後,大阪駅北まで行ってきた.  
 SADL:民主主義と生活を守る有志(Small Axe for Democracy and Life)が主催した「大阪の民主主義のための緊急アピール」に参加してきた.
 11月22日は,大阪府知事大阪市長選挙である.それぞれの大阪維新の会の候補に対し,くりはら貴子氏が知事選に柳本あきら氏が市長選に,維新政治に反対する立場で立候補予定である.橋下市長らが行ってきた8年間の維新政治を一言でいえば,市民からの収奪と格差を拡大する大企業のための新自由主義の政治ということである.SADLはこの維新政治を終わらせよう,そのためには政治的な立場の違いを乗り越えて,維新政治を終わらせるというこの一点で統一して選挙もやろうと呼びかけている.
 竹山修身堺市長平松邦夫大阪市長も話をしにやってきていた.竹山さんは2009年の堺市長選挙では維新の会の全面的な支援を受けて,既成政党の統一候補を破って当選.しかしその4年後の市長選には反維新の立場を明らかにし,維新の候補を破って再選された人である.もともと堺に生まれた人で大阪府で働いてきた.維新とつきあった4年間に,「これはあかん」と思い知らされることがいくらもあったのだろう.橋下市長の大阪市解体構想,それは堺市に解体も含むものであったが,これに反対し,「堺は一つ」「オール堺」をかかげて2013年の選挙を戦った.このとき,現在のSADLになってゆく若い人らも,反維新の立場で竹山氏を応援した.
 堺市は,大阪湾に面した古い街.戦国時代から自治をうち立てた街である.その伝統が,大阪解体構想のの中で逆によみがえり,堺をつぶすな,となっていった.明治期以前の古くからの伝統,街の気概がよみがえり,街からの収奪を強化しようとする新自由主義的な都市の再編成をくい止めたのである.「オール堺」の闘いは,翁長知事を生みだした「オール沖縄」のさきがけであった.このときの運動が,その後,橋下維新による大阪解体の都構想をうち破るのである.このようなこの間の闘いを踏まえて,今回,維新政治をもう終わらせようといううねりとなっている.経済的には新自由主義で政治的にはファシズムの維新政治.もうこれ以上やつらを通すな,である.
 休日の昼間であったが,多くの人が集まっていた.若い人らが維新政治のもとで生活がどのようになってきたかを訴え,また堺市長や平松前大阪市長も話をし,いつもの調子のラップコールもやって,盛りあがっていた.関電前でいつもある会う彼とも出会う.この後は移動してうつぼ公園での集会にも参加するのだそうだ.元気! こちらは用事もあり,昼を食べて戻ってきた.明日4日夕方には,SALDs KANSAI が,同じ立場で,大阪の自由と民主主義を考える緊急街宣アピールを同所でやる.明日夜は仕事でゆけないが,ここは皆で踏ん張って,大阪の根性をみせたいところである.
 もとより橋下の後ろには安倍ファシズムがあり,さらにそれを操る官僚がいる.彼らの選挙プロがいろいろ脅しと利益誘導の選挙運動をやっているだろう.選挙の行方はまだわからない.しかし日本の土台の部分で新しい動きが始まっていることを再確認した次第である.

昨日の思い.
 月曜日は,基本的に毎週接骨院に通ってきた.肺を含む上半身の体の歪みをほぐすこと,それによって自然な姿勢で呼吸が深くできるようにする.小学生の頃は猫背だった.その長年の無理が2年前の突発性の器質化肺炎にいたったようにも思えるので,欠かさず通い,それから京都へ行くことにしていた.
 ようやく2週間ごとになり,今日はなし.それで少し早めに家を出て,京都駅のひとつ手前,西大路駅で降りて,そこから南へ歩いて吉祥院天満宮へ参ってきた.吉祥院天満宮のことはこれまでにも書いていた.「吉祥院天満宮」,「吉祥院六齋,「人間と土地,そして螢 」.ここに来ると,懐かしくもありまた心落ちつく.
 京都は昔から下京と上京に分かれてきた.街の雰囲気もずいぶん違う.吉祥院は母の実家のあった故地.それもあって,私は下京のこのあたりが,心にしみる.この天満宮菅原道真生誕の地.千数百年の歴史である.あちこち歩いてしばしこの地にひたっていた.それから西大路通りに出て,西大路九条から八条,七条と北へ歩き,西大路七条のひとつ手前の路地を東に京都駅近くまで歩いた.京都の街の大通りのひとつ裏手通りを歩くのがすきである.歩くといろいろなことが頭に浮かぶ.これは不思議である.浮かんだことを言葉にしたい.それが難しい.