「沖縄今こそ立ちあがろう」の歌

 昨夜は,梅田解放区の集まりに参加してきた.関東から避難してきて,編集長逮捕後は人民新聞の編集を中心になってやっている人が呼びかけて,半年ほど前からやってきたものである.この夜はおよそ30人くらいが集まり,「安倍やめろ」の横断幕のもとに道ゆく人に呼びかける.歌い踊る.年末の土曜日,多くの人が行き交うなかで,やってきた.こちらはこれまで仕事などででられず,ようやく今回が初めてだった.写真はタブレットPCのものでフラッシュもないので焦点が合っていないが,この夜の写真はもうすぐ梅田解放区のツイッタにも出るだろう.これを順に見てゆくとこの半年のことがよくわかる.
 そこで配られた歌詞の中に「沖縄 今こそ 立ちあがろう」があった.みなで歌い始めた.どこかで聞いたリズムの曲なのだが思い出せない.家に戻ってからこれが「美しき五月のパリ」の曲に山城博治さんが作詞してできたものであることが分かった.懐かしいリズムだ.2008年にフランスを旅したとき,パリのイタリア広場の周りにある自炊の宿に泊まり,カルチェラタンのまわりを廻ったことがある.もう,68年の面影はなかったが,あのときのことも思い出された.
 フランス語の原曲はAh! le Joli Mois de Mai à Parisである.これに写真をつけて日本語をつけたのが 美しき五月のパリ. Le joli mois de Mai-68 Paris. そして加藤登紀子さんが歌ったのが美しき五月のパリ 加藤登紀子 オリジナル歌唱である.
 2015年,これに山城さんが歌詞をつけたのが,2015.4.21 沖縄今こそ立ち上がろう/山城博治である.山城さんと加藤さんが一緒に歌っているのが2015/11/29(日)ゲート前「今こそ立ち上がろう」である.山城さんの作詞したこちらの歌は昨夜まで知らなかった.「美しき五月のパリ」がこのように沖縄の闘いにひきつがれ歌われていることを知って,心動かされた.
 この歌のことを知り,「美しき五月のパリ」に再会したのは,私にとっては昨夜の一番の収穫であった.フランス五月革命は,今から見れば資本主義の終焉の時代という現代史の始まりであり,同時にそのときは労働運動との矛盾も露わになったものであり,そこで問題提起されたことごとが私の人生の課題の大きな部分を占めているように思う.
 私が教員になって労働運動と解放運動に自分なりに取り組んだのも,68年の課題を自分で取り組んでみようということがあった.いや,その後考えてきたことごとは,すべてこの68年にはじまると言ってよいかも知れない.その基調に,この「美しき五月のパリ」が流れていた.京都は北白川の農家の二階の下宿でこの歌をはじめて聴いたように思う.しばらくは忘れていたのだが,昨夜からまた流れはじめた.
 人民新聞の編集長は,暖房のない神戸拘置所にとらわれたままである.彼の逮捕は,まさに時代が資本主義終焉期のファシズムに入っていることをあきらかにした.そして,われわれ自身がそれに対抗するのか,それに流されるのかが問われる時代となった.27日には彼の激励集会が神戸であるが,こちらは年末恒例の町内の夜回りで行けない.地元でやることにも少しは意味があるだろうとは考えるが,自分にしかできないことに集中しなければならないのかも知れない.もう少し考えるがいずれにしても,資本主義の終焉期に現れた政治の腐敗と私物化,それを支える世のあり方にたいして,これをのりこえてゆくために,私もできることをして,そういうつながりを広げてゆきたい.
 自分で書いていろいろ考えるので,ついつい書き足す.25日,人民新聞社から次のメールが来た.こちらは別のペンネームで賛同している.広く知ってほしいので紹介する.

                                          • -

弾圧に対する抗議声明へご賛同いただいたみなさまにお送りしています。
12月12日に編集長が不当起訴された後の経過をお伝えします。
今後ともご注目・ご支援をよろしくお願いいたします。
<保釈不当却下!>
起訴を受け、弁護士より保釈請求をおこないましたが、12月19日に却下されてしまいました。これに対し準抗告20日に行いましたが、即日却下されました。検察官・福居幸一は「保釈申請に対する意見書」のなかで、人民新聞社がネットを使って「捜査活動を批判」したり、押収物還付や釈放を求めて神戸地方検察庁・生田署に抗議に行ったことを「公判における検察官の立証活動に対する妨害を企てる可能性」として理由に挙げました。不当逮捕に抗議したこと自体が、釈放をみとめない理由になるというのです。
また、編集業務はパソコンを使って遠隔でもできるので、釈放後に逃亡するおそれがあるなどとも述べており、この意見書自体がとんでもない言いがかりでしかない代物です。
しかし芦高源裁判長、西野牧子裁判官および神原浩裁判官は「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」として却下を行いました。編集長も弁護士も繰り返し主張してきたとおり、すべてのパソコンなどを押収されている状況で、いったいどうやったら「証拠を隠滅」できるというのでしょうか。検察および裁判官に怒りを持って抗議します。
<編集長は元気!>
その後、編集長の身柄は12月22日に生田署より神戸拘置所へ移送されました。拘置所は暖房がないなど体調が心配ですが、直前に届いた手記によると読書や運動をしながら気丈にがんばっているとのことです。手記は新年号に掲載予定です。
<差し入れに対する検閲>
編集長に差し入れしていた人民新聞を、生田署が弾圧に関する箇所だけ切り抜いて渡していたことがわかりました。のちに弁護士より「訴訟資料」として差し入れることができましたが、そうしなければ自分の事件にかかわる情報を裁判まで知ることができなかった可能性もあり、不当きわまりません。
押収物に対しても還付請求を行っていましたが、12月21日に一部が返却されました。しかし、編集業務に主に使っていたPCやハードディスクなどはいまだに押収されたままで、業務に支障がある状況にはかわりありません。
<抗議・激励行動へ!>
こうした状況のなか、編集長を激励し、釈放を要求する行動を12月27日(水)に行います。ぜひご参加ください。
12月27日(水)18時?神戸地検前集合で抗議
19時半〜神戸拘置所前で激励
拘置所前に直接来られる方:
神戸駅から:市バス65系統18:35、18:55乗車、終点から徒歩10分
三ノ宮駅から:市バス66系統18:46、19:10乗車、「ひよどり北町」下車すぐ
※かえりのバスは22時すぎまであります。
※地検前から参加される方は、18:40ごろまでにお越しください
※自家用車の方は、拘置所に駐車場10台あり
神戸地検への地図 http://www.kensatsu.go.jp/kakuchou/kobe/page1000028.html
拘置所への地図は以下 http://www.moj.go.jp/content/000024280.pdf
<引き続きのご支援を!>
★抗議声明への賛同を引き続き募っています★
賛同はこちらから https://jimmin.com/sign
★抗議先一覧★ 神戸地方検察庁
078-367-6110(取調べ担当・福居幸一検事)
捜査している兵庫県警 tel: 078-341-7441 fax: 078-341-2110
兵庫県警メールフォーム http://www.police.pref.hyogo.lg.jp/mail/
★救援カンパ★
郵便振替口座:00940-5-333195
ゆうちょ銀行 〇九九店 当座 0333195
人民新聞社
※通信欄に「救援カンパ」とお書きください
人民新聞のご購読を!★
この件をきっかけに、多くのみなさまより購読のお申し込みをいただいています。ありがとうございます。
引き続きのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
試読のお申し込みはこちらから https://jimmin.com/trial-for-free