続く天変地異

昨夜は梅田解放区の日であった.いろんな世代が十数人集まって,「アベやめろ」でいろいろしゃべり,道ゆく人に呼びかけた.土曜の夕方のこのあたりは,ほんとうに人が多い.カンパする若者がいた.写真を撮ってゆく人,あえて無視する人.さまざまである.
この間,日本全土で洪水,台風,地震と続く.こちらも四日の台風の後,しばし停電.自宅近隣はすぐ電気が来たが,両隣の街々は翌日昼まで停電していた.集合住宅ではその間断水も続いた.
経済を優先して,なすべきことをしてこなかった.その意味で,七月の岡山真備町の洪水は人災である.そのことを「ニューズウイーク日本版」(2018.07.17)が「岡山・真備町襲った洪水 堤防決壊の危険は住民に長年の懸念だった」と伝える.日本の新聞などは一切このことは報じない.北海道の地震による停電も人災だ.これは日本の「ビジネスジャーナル」(2018.09.07)が「北海道地震、全域停電は北電による「人災」か…危うい電力供給体制を放置、対策怠る」と伝える.
そして「リテラ」(2018.09.07)は「関西空港の惨状は経営効率優先の運営会社による「人災」か? 民営化を「自分の手柄」と吹聴していた橋下徹は」と,伝える.そこにもあるように,もともと,関空は国と地方自治体,そして民間が共同出資する政府指定特殊会社関西国際空港株式会社」が運営していた.しかし企業としては赤字で,民営にした.赤字がなくなるわけではなく,効率優先でなすべき事がなされていなかった.もともと関西空港の危うさは指摘されていた.2003年12月の人民新聞の記事「最終段階に入った関西国際空港二期工事  水没する運命の関空は撤去以外にない!」である.この指摘が今回実証された.
経営効率,つまりは資本の儲けを第一とするかぎり,このようなすべき事がなされない.それは福島の核惨事で明らかになったいたはずだ.前回書いたが「地震列島に核力発電所を作ることの危険性は従来からも指摘されてきた。にもかかわらず、東京電力は経済を優先し、万一の場合のためのできうる対策さえしていなかった。」今回もまた同じことがくりかえされた.
アベ政治はこのような効率第一の民営化を進めてきた.そして今度は水道の民営化である.赤字,赤字というが,社会基盤整備に金が要るのは当然だ.今日,企業の内部留保は大きく膨れ上がっている.社会基盤整備の金を税としてとればよいのだが,アベ政府はそれとは真逆のことをやっている.大企業の儲け優先の政治を,法を無視してまでもやっている.
新自由主義の企業の金儲け第一の世を変え,みな節約して慎ましやかに生きる世に変えてゆかないと,これからの天変地異に対応できない.逆にうち続く天変地異は,こんな世を変えよという,天の声なのだ.皆これらのことを,喋っていた.こうして街頭に立って声をあげるのは,ほんとうにいいことだ.もっともっと若人が増えることを願っている.
ところでまさにその「法を無視」について,「総裁選告示日に,安倍首相が内乱予備罪で刑事告発される」である.『メルマガ・日本一新』臨時号に載った「内乱予備罪告発状」の要旨は次の通りである.

告発の趣旨 安倍氏は、平成24年12月に第二次安倍内閣を成立させてから今日にいたるまで、日本国の統治機構を破壊し、憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として、国民を、組織を使って、誤導し惑わせ脅迫して、内乱の準備をしている者であり、刑法第78条の内乱予備を行ったものと思料されるので、厳重に処罰されたく告発する。
告発の事実要点 破憲閣議決定事件 平成26年7月1日に、閣議で「集団的自衛権の行使を認容する閣議決定」を主導した。これを「破憲閣議決定」とし、歴代内閣が守り続けてきた海外での武力行使禁止や集団的自衛権の行使禁止を恣意的に取り消し、憲法規範を破壊した。安倍氏は破憲閣議決定を政府組織によって、国民に認めるよう「誘導し」、「強要し」、国民が反対する場合、これを違法として処罰することなどを強化し国民を威圧した。
国会召集拒否及び国会冒頭解散事件 平成29年6月22日に野党からの憲法53条に基づく「臨時国会召集要求」に対し、安倍氏は内閣を代表して国会召集の義務を果たさず、内閣を主導して約3ヵ月間も拒否した。ようやく同年9月28日に第194回臨時国会を召集したが、召集日正午に開かれた衆議院本会議で、直ちに解散をなさしめた。これで野党の要求する「森友・加計問題の真相究明」は行えず、憲法53条に違反するものである。
公文書改竄事件 安倍首相が政府を主導してなした財務省の公文書改竄事件は、国の統治機構を破壊し、憲法の定める統治の基本秩序を混乱させ壊乱する準備行為であった。
安倍首相の内乱予備行為の経緯(要点) 第二次安倍政権成立以降の安倍首相の憲法の基本統治秩序を壊乱して、内乱予備行為を行った情況を30項目にわたって概説した。
告発の必要性(要点) ナチスの手口と、安倍首相の破憲行為の類似性を説明し、告発の必要性を論じた。
犯行の重大性(要点) 安倍首相の「権力の私物化」と「国会に対する欺瞞行為」に対して、大島衆議院議長が「政権不祥事は民主主義の根幹を揺るがすもの」と異例の所感にあるように安倍首相の暴走は国家の危機である。などなどである。検察庁憲法の原理に沿った取り扱いを要望する。

統治機構を破壊し、憲法の定める統治の基本秩序を壊乱」しているのはまさにその通りで,アベ政治とは惨事便乗型新自由主義である.そしてもとより、検察や司法もアベ政治の内にあり,彼らは「憲法の原理に沿った取り扱い」はしないだろう.しかしアベ政治の問題をこのように提起したことは,たいへん重要なことである.これを広げてゆくことは大切だ.これからを見守り,なし得ることはやってゆきたい.そのなかで,自分の課題を少しずつでも前に進めたいものだと思う.