アベやめろ!


 14日は第2土曜日.定例の梅田解放区であった.前回8月24日は地蔵盆の日で,こちらは地元にいた.それで5週ぶりに参加してきた.いけば知りあいのTさんもきている.2012年の関電前集会のところで知りあった.そしていつものように「安倍やめろ!」の横断幕をもつのを手伝う.

f:id:nankai:20190915112139j:plain

 参加した人らがそれぞれの思いを語る.千葉の台風災害の対応が遅れたことは,昨年の岡山での大雨災害のとき,安倍たちが宴会していたのと同じ構図である.今回は組閣に夢中だった.こんなアベ政治をいつまで続けさせるのか.この日の様子は園さんのところにある.
 また,韓国との関係についても,語りかける.ドイツの大統領はポーランドに許しを請う.「第2次大戦開戦から80年、ドイツ大統領がポーランドに許し請う」にある.それに対してアベはどうだ,日本のマスコミまで動員して嫌韓を煽っている.しかしながら,今や政治的にも経済的にも韓国や東アジアの諸国の方が,日本よりずっと先を行っている.そのことが分からず嫌韓を煽ることが,いかにも滑稽である.こうして日本はますます没落してゆく.
 千葉県の災害は人災である.もっと早く必死に対応すれば老人が熱中症で死ぬことはなかった.さらにまた,ここにはもっと基本的な問題がある.70年代に建設された送電線などが老朽化してる.しかし,それを建て替える金がないという.戦後作ってきたいろんな社会基盤が老朽化しているのだ.これは国家の責任で改善してゆかねばならない.ところがアベ政治アメリカに言われれば不要な戦闘機などを爆買いする.それでいて社会基盤の改善には予算を割かない.こうして日本の社会基盤はいろいろなところで崩れてゆく.
 前を通る若者に語りかける.君らの時給はどうなっているのだ.アメリカもドイツもこの20年,賃金は大きく増えた.日本は減った.企業の内部留保は逆にふえた.おかしいではないか.日本は戦争責任を謝罪していると言えるのか.事実言えない.アベ政治は手下の知事と一緒に千葉県の老人や弱者を見殺しにしている.それでいいのか.
 「アベ内閣を許すな! 韓国敵視をやめろ! 連帯して公平で平和な社会を目指そう」と語るのを,立ち止まって聞いていた,韓国からきたという女子学生が,喋らせてくれと話し始めた.英語で話す.それを長くイギリスにいたというYumiさんが訳してくれる.韓国の若者や労働者も今の政権のすすめる政策に対して闘っている.日韓の連帯を呼びかけるものであった.

 16日は,「韓国への経済制裁反対! 自衛隊イラン派兵反対! 緊急デモ」があり,集会に参加してきた.急に決まり参加者は多くはなかったが,数の問題ではない.梅田で会う人らが半ばであった.この日の様子も園さんのところにある.
 土曜日にも出会ったTさんもきていた.Tさんは足をくじいたとかで,デモは最初だけ出て,その後2人でお茶を飲みながらいろいろ話した.Tさんは2012年の頃から数年,毎週金曜日の関電前集会に来ていた.そしていまは毎週日曜日か土曜日に,梅田のヨドバシ前で一人で立っている.その姿は「時節は春だが」にある.おいくつですかと聞いたら75歳.元気である.

 なぜ日本はこんなことになってきたのか.私は,アベ政治は近代日本のなれの果て,と言ってきたが,近代の教育は,根拠を問うことを教えず言われたことをそのまま受け入れるようにしむけてゆくことを根幹においていた.「原発は安全だ」と言われればそのまま受け入れる.基礎教育をこのようなところに置いて,そしてテレビや新聞ではどうでもいいことばかり報道し,アベ政治への批判などまったくしない.そのなかにいる多くの人は「アベやめろ? なに言ってんだ」となる.
 相手の主張の根拠を問い,議論する.これを教育の基本においているのはドイツである.ドイツはヒトラーに牛耳られた経験から,戦後の教育の基礎にこれをおいてきた.彼らはつねに議論する.その上に,先日の大統領がポーランドに許しを請うということがある.
 青空学園で言ってきた,学問としての高校数学=根拠を問う数学,これは,この近代日本の教育を省みて,それを先人の数学と照らしあわせて,そこから生まれた考え方だ.少しでも理解が広がることを願っている.
 東アジアからも世界の趨勢からも孤立し取り残され,経済的にも追いつめられ,困窮が広がる.為政者はそれを排外主義とそして戦争でのりこえようとする.しかし,それはいっそうの没落になる.そこまでゆかないと反転しないのかも知れない.それでもなすべき準備は重ねてゆこうと思う.
 継続は力である.梅田解放区も長くやっているといろいろ人の輪も広がりはじめてきた.こちらもまた街頭に出て考えることで,いろいろ深まる.