行動しなければ変わらない

 昨夜は定例の梅田解放区であった.この日は東京でも官邸前で集会があった.第2第4土曜は東京と大阪でやることになっている.
 行動しなければ何も変えることはできない.これがこのように集まる人たちの共通した思いだろう.直接行動を積み重ねることが大切だ.
 小雨がふっていたが,大阪北の中津にある豊崎西公園にゆくとおよそ20人が集まり集会が始まっていた.それからいつものように東梅田までデモをする.デモでは,こちらは先頭で横断幕をもつのを手伝う.
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 そして梅田でも雨が続いていたので,この日は高架下にあつまり,道ゆく人に呼びかける.

  あなたが変われば政治は変わる!
  自粛ではなく補償を!
  オリンピックを中止して医療体制の拡充を!
  菅政権打倒!

 梅田界隈はいつものように多くの若い人が,みな何ごともないかのように行き来する.人通りは少しも減ってはいない.こちらの呼びかけが彼らにどれほど届くのかはわからないが,心の片隅には残ってほしい.f:id:nankai:20210124080327j:plain
 新型コロナは,実際のところインフルエンザ流行のときと同じように冷静に対応するしかない.ところが,商業活動の縮小や都市の封鎖,そして緊急事態宣言云々と大騒ぎである.通勤時が一番感染しやすいのに,そこは対策を立てず,補償なしの営業の自粛要請ばかりである.
 コロナの蔓延そのものは、資本主義が地球を極限まで開発したために、これまでは野生動物の中や極地の氷の中にあったウイルスが人に移動して始まった.地球や人を金儲けの資源としてしかみない資本主義がもたらした地球環境変化の結果の一つである.
 資本の側はこれを機に,老人を削減し,零細企業を潰して大資本の下に再編しようとしているのではないか.だから放置しているのではないか.コロナ渦による農業危機を口実に遺伝子組換え作物を増産し,商業的農業をもっと世界大に拡げてゆこうとしている.こうして資本主義は疫病の蔓延をも世界の再編に使う.
 コロナ渦との闘い,気候変動との闘いは,資本主義との闘いである.ある意味,コロナ渦は,資本主義こそが問題の根本であるという,いまの世の有り様を可視化した.

 終わって帰途につく.道すがら,いま手を入れている「根のある変革のための試論」について,いろいろ考えがうかんできた.このような行動に加わり,街頭に出ることで,新たな視点が加わる.それをふまえてこの試論に加筆した.

 また,『人民新聞』の最近号で,「コロナ禍の世界 新年対談 エッセンシャルワーク・マイノリティ 労働を差別する資本主義をなくすために」と題して,社会学者の菊地夏野さんと酒井隆史さんの対談が2号に分けてのっている.前編後編 とここで読める.これにはいろいろと考えさせられた.

 いま,生産者と消費者が直接につながり共生する地道な取り組みが広がっている.わが家も野菜はほぼすべて有機栽培.山の方の農家が運んでくれるのと共同購入の会のと.このような営みを、資本主義からの転換の運動として横に繋いでゆくことができないものか。

 そして日本の没落が止まらない.政治や経済での没落,政治家の人としての没落.報道機関の崩壊,これを許してきた世の没落.行きつくところまでゆくしかないのかとも思うが,犠牲が大きすぎる.

  ここまで書いて,川口真由美さんの「このクニに生きて」を思い起こしもういちど聴いた.これはやはりすごい歌だ.去年の10月25日にこの梅田解放区でお会いしたが,またじかに聴きたいものだ.彼女のつながる世界,ここには希望がある.「人間の歌」,「星のした」もすばらしい.
 これらについてはここで書き足してゆきたい.