いまこそ街頭に!

 昨夕は定例の梅田解放区であった.前にも書いたが,ここ東梅田の街頭に立って呼びかける行動はもうはじまって4年になる.こちらが参加しはじめて3年半である.第2,第4土曜を定例の行動日として,夕方ここで訴え,また月に一度はデモも続けてきた.
 今の情勢の酷さから,何かしなければと,この日は30人近い人らが集まり,道ゆく人に語りかける.
 汚染水の海洋放出反対! オリンピック中止! 
 国民投票法改悪反対! 入管法改悪反対! 松井吉村いらん!  

 コロナ渦対策にしても,日本はいまや世界中で最低の国になっている.そうではないか.このままでいいのか.この日本という国を根本から変えゆかねばならないのではないか.そのことを語り訴える.

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 若い人がここでの語りで言っていたが,SNSなどに書き込むだけでは何も変わらない.街頭に立つ,またデモをする.街頭での行動がなければ政治を変えてゆくことはできない.その通りである.それでいま,私も街頭に立つ.
 参加している中ではいちばん年寄りだと思うが,若い人らががんばっているので,こちらも参加し,いっしょに横断幕を持つ.私は喋らず,若い人らの語るのを聞く.
 参加者の一人,園良太さんは被曝を避けて東京から避難しているのだが,東京に残ったかつての仲間が,被曝の影響だと本人が言っていたガンで亡くなったことを語る.やはりそうなのだ.

 今のコロナ渦に対するスガ政治の対応の非人間性は,東電核惨事の被災者に対する姿勢と変わらない.国が人を見殺しにする.それが今の日本である.
 そして,アベ・スガ政治は,コロナ渦を逆手にとって,憲法を改悪しようとしている.まさに,ナオミクラインの言うショックドクトリンそのものである.

 憲法とは,時の政府を規定するものであり,政治権力が暴走しないように歯止めをかけるものである.ところが,コロナ渦の緊急事態宣言を利用して,緊急事態条項を入れようとしている.これは政府を縛る憲法を,国民を縛る法に変えようということである.
 そのための,国民投票法改訂である.公共放送も新聞もこの問題の本当の意味を伝えない.立憲などの既成政党もこれに同調している.
 これとの闘いの行方は,まさに日本の分水嶺である.「分水嶺にある近代日本」にも書いたが,アベ・スガ政治は底の浅い根なし草近代の成れの果てに現れたものである.そのアベ・スガ政治が憲法を変えることを許すのか.改悪しようとするものへの闘いを通して現憲法がもつ意義を実現する政治を生みだしてゆくのか.いままさにその分水嶺にある.
 憲法9条の意味については「震災以降」のなかの「九条の位置」に書いた.
 日本はこれからかぎりなく没落してゆく.産業においても経済においても,そして何より政治において,没落してゆく.
 昨日も,若い人が,いまの日本という国は一度徹底的に解体した方がいいと言っていたが,そのとおりである.その過程で互いに助けあい,人民の犠牲をできるだけ小さくし,この没落の時代を生きねばならない.
 時代が大きく動くときに来ている.日本の問題は,資本主義の終焉期における世界大の問題と通底している.これからも,できるうちは若い人らといっしょに考え,行動してゆきたい.