戦争反対!!

 昨夕は定例の梅田解放区であった.皆で声をあわせる。
 ロシアのウクライナ侵略を受けて,梅田の街頭に立ち道ゆく人に戦争反対を呼びかける意味が,深まってきた.横断幕をもちながら,道ゆく人びとを見ていて,それを思う.それぞれに思うことごとを語り,私も少し喋ってきた.

 大阪にカジノ場を作ることが維新によって画策されている.これに対して住民投票を求める署名が18万筆集まった.住民投票をするためには条例が必要で,有権者の1/50の署名が要る.それは14万であるが無効署名もありうるので,18万を目標にして取り組まれてきた.それが集まった.大阪都構想も否決された.維新政治は少しずつ追い込められている.その報告もあった.

 ロシアのウクライナ侵略によって,本当に難しい段階に入った.ロシアのウクライナ侵略は,ロシアが資本主義となり中国もまた資本主義となって以降の地政学的領土と支配権争いの行きついた果てである.
 そして,この戦争もまた,国際的な軍需産業が裏で操っている.膨大な兵器が使われ,膨大な利益が軍需産業にもたらされる.
 5月24日,米国務省は「米国のウクライナへの安全保障協力」と題した文書を発表したが,ウクライナに武器援助を約束した米国の安全保障支援は,以下の通りである.

1400台を超えるスティンガー対空システム/5500以上のジャベリン対人兵器システム/1万4000以上のその他の対人兵器システム/700台以上のスイッチブレード戦術無人航空機システム/155mm榴弾砲90門と155mm砲弾18万4000発/155mm榴弾砲を牽引する戦術車72台/Mi-17ヘリコプター16機/数百台の装甲高機動多用途車輪型車両/M113 装甲兵員輸送車 200台/7000以上の小火器/5000万発以上の弾薬/7万5000セットの防護服とヘルメット/レーザー誘導ロケットシステム/プーマ無人航空機システム/フェニックス・ゴースト戦術無人航空機システム/無人沿岸防衛船/対砲兵レーダー17基/対迫撃砲レーダー4基/航空監視レーダー2基/M18A1 クレイモア対人弾/障害物除去のためのC-4爆薬と解体装置/戦術的安全通信システム/暗視装置、熱画像システム、光学機器、レーザー距離計/商業衛星画像サービス/爆発物処理用防護具/化学・生物・放射性・核防護具/応急処置キットを含む医療用品/電子妨害装置/現場設備と予備部品

 これを総て軍需産業が受注するのである.この戦争の意味をこれほど明らかにするものはない.戦争を煽り,そして大儲けをする.それがウクライナ侵略の中味である.
 これに乗じて,岸田政府は日本の軍事費を大きく増やそうとしている.日本政府を操っているのも国際的な軍需産業である.
 それでは,冷戦以降のこの戦争をやめさせるために,それぞれ何をすべきなのか.それを考え行動するときである.

 今年は,沖縄の日本復帰から半世紀である.考えてみれば,1972年は,私が京都ベ平連の毎週のデモに参加した年である.あのとき,まさに5月15日,鴨川べりに集合して京都市内をデモし,京都市役所前広場で集会をもったのを今も覚えている.欺瞞的な「返還」に抗議・抵抗するデモであった.教員時代以外は,ほとんど毎週デモをしてきたこの半世紀である.
 私は,1966年大学入学である.学部時代は68年から69年の時代であり,全学ストが続いたときであった.4回生のとき,数学をやるつもりで大学に来たのにまだ何もやっていないと思い,修士過程の2年間は勉強と研究に没頭した.そして分かった.自分は数学は好きだが,数学者ではない.
 それでこれからどうするか,1972年,73年とそれを模索した.数学の教員になってそれを仕事にしよう,そう考えていたとき,一緒にデモをしていた人から兵庫県で教員を探している高校があると教えられた.その縁で73年の秋から臨採で高校教員をはじめたのだ.教員免許が取れた74年から13年間,正規採用で教員をした.12年働いたら奨学金返済が免除になるので,13年で教員を辞めた.そんなことを思い出した.  

 さて,昨日も街頭に立って考えた.日本国憲法前文と第九条によって,自衛隊在日米軍の存在は憲法違反である.ここに立ちかえろう.戦争で問題は一切解決しない.戦争をやめ話しあえ.これが日本の憲法の意味であり,ロシアによるウクライナ侵略の今こそ,その意味はかぎりなく大きい.
 第九条は,戦争放棄,そして他国の戦争における非武装中立を定める.
 しかし日本政府はもとより多くの野党も,確信もってこれを言うことができていない.それどころか,日本政府は,この機に軍備の拡大を意図している.そして,日本政府の軍拡の道は,その果てに,ますます日本の没落を早める.いちどは通らねばならないのかも知れないが,それでは犠牲が大き過ぎる.
 非武装中立はまさに 戦争するな! 話しあえ! そのものである.非武装中立を世界に向けて宣言し,それでも戦争を仕掛けるものがいたら,それがいかに誤ったことかを解き明かす.この原点が打ち立った政治を取り戻そう.それを訴えた.
  いまこそここに立ちかえろう.