ドイツ滞在・下

 ケルンのライン川沿いの店で昼食をとったときに,スペアリブを注文すると,このように皿いっぱいのフライポテトと大きなスペアリブが2個,ぼんと出てきた.これとビールで昼飯とすれば,確かに,食べ過ぎである,野菜炒めも量が多い.これが普通の店で出る量だとすると,ドイツ人は日本よりもカロリーの取り過ぎではないか.
 ワインも安い.写真はいずれも2ユーロ,240円ほどの白ワイン.ワインの味のわからない私には、十分うまい.ビールとワインは日本よりずいぶん安いように思う.
 そういうつもりで町ゆく人を見れば,お腹が出ている人が多い.女性も,若い人でも,大きな人が多い.それと,たばこを吸う人が多い.吸い殻は道に棄てる.日本のように基本的に禁煙で,喫煙は定められたところで,とはなっていない.禁煙駅と表示のあるその目の前のホーム上のベンチの下は吸い殻だらけ.
 ビールとたばこと,これについて,もう少し摂生しようという風潮はまだ一般的ではないようだ.その一方で,先週の木曜日にマインツの町にいったが,そこで開かれてる青空市場は.じつに多くの野菜や蜂蜜と果物である.スペインなどからも運んでくるようだが,週に3日開かれる市場は有名である.どの町にも自然食品や有機野菜の店がある.これまで通りの食生活が多数を占めるなかで,それとは違う食べ物を求める人も出てきているのは.日本と同じである.
 2016年は3月27日がイースター,つまりは復活祭.土曜日に買い物をしておかないと日曜・月曜と,ほとんどの店が閉まる.27日に隣のニーレンベルグの町を歩いたが,ほんとうにどこも開いていない.唯一,駅の向かいの,中華料理・ベトナム料理・モンゴル料理のアジア料理店だけがイースターは関係ないと開けていた.そしてそこは結構大きな店なのだが.ほとんど満席であった.ということは,イースターは自宅で,ともなっていないのだ.
 自動車道路沿いを歩くと,包装紙や空きカン,ポリの容器などが結構棄てたままになっている.地元のものが片付けるということはないのか,と考えてしまう.教会を軸とする地域の集まりはあるのだろうか.町内会のような仕組みはあるのだろうか.ドイツ社会の基盤の所がどのようになっているのか.それはわからなかった.日本の自治会も「自治」は名ばかりであるが,ドイツ社会ではどのようになっているのだろう.これは宿題だ.
 この10日ばかりの間,気温は低くほとんど曇りか雨であった.ドイツ中西部はこの時期こういう気候である.先週の金曜日,1日だけ晴れた.そのときの丘の上からの町のながめ.このようななだらかな丘と平地が続いている.