沖縄

nankai2008-09-23

 今日23日,朝10時半に沖縄那覇空港を発って昼に神戸に戻り,夜神戸教室で授業をしてきた.長い一日だった.次男が休暇がとれたということでわれわれを沖縄に連れってくれた.日曜の昼に神戸を発って2泊2日の沖縄旅行だった.レンタカーであちこちまわった.私は沖縄は初めてだった.街路樹が違う.クロアゲハ蝶の紋の形が違う(シロオビアゲハらしい).鳴いているセミの声が違う.漢字の読みが違う.そして墓の形が違う.
 写真はひめゆりの塔.縄本島最南部の糸満市にある慰霊塔である.第二次世界大戦末期,学徒動員により看護婦として勤務し戦死した沖縄師範女子部.県立第一高女の生徒および職員を合祀している.21日夕方訪れ,花をささげてきた.平和祈念公園にある沖縄戦でなくなった人々の名を刻んだ銘板の多さに圧倒された.一連の沖縄戦争では12万人の一般人が殺されている.沖縄戦は過去のことではなく,いまに続くこととして記憶されている.それだけ戦争が激しかった.またそれを次の世代に伝えようとする努力が続いている.高校の『琉球・沖縄史』の副読本を手に入れ読んだ.どれだけの高校生が読むのかはわからないが,歴史を読むということはどういうことかが高校生に伝わるものだ.
 翌22日には,台湾から李登輝元総統が沖縄に来て,平和祈念公園ひめゆりの塔など沖縄戦の関連施設を訪れたそうだ.その政治的意図はわからないが,沖縄や石垣島,そして八重山諸島南西端の与那国島.日本本土から見ればずいぶん辺境の地に思えるが,台湾側から見ればいちばん近くの日本なのだ.海の道がはるか南方から続いている.こんなことも現地に行かないとわからない.日本の一部となる以前からの沖縄や周辺の島々の長い歴史,沖縄の戦後史も少しは勉強した.上海,台北,大阪という東アジアの諸都市の結節点に沖縄がある.そしてその沖縄には巨大なアメリカ軍基地があり,今だに占領下の様相である.ここにはいろんな意味で巨大な力が蓄積してきていることを実感した.
 夜は那覇市国際通りで店をのぞいたり食事をしたりしてきた.キジムナーの素焼きを買った.家の水槽に入れた.で,また日常にかえり,積もった仕事をしていくことにしよう.