『九点円の不思議』増訂

nankai2010-03-15

3月2日に「九点円の不思議」を上げ,今日,二,三増訂した.WEBに載せて読みかえすとなおしたいところが出る.傍接円の場合もまったく同様である.直積点でこのことを加え,さらに図を増やした.やはり不思議なものだと思う.これだけの直線が九点円と内接円のせってに集まる不思議さにうたれる.それがつねに起こることを論証した.
2月27日からずっと考えていた.ようやく3月1日にフォイエルバッハの定理の反転法による証明が出来て,2日に書き上げ,WEBに上げたのだ.古典的な幾何は十九世紀に西洋でも日本でも大きく世界が拡がった・その膨大な蓄積がある.それが今日ほとんど継承されないままになっている.これは大変惜しいことだ.高校からある程度の水準の幾何の論証がなくなって半世紀である.もちろんそのままの形で引き継がれることはありえないが,高校生や,高校数学に携わる人が継承できるような形に再編して残したいものだと思っている.
WEBで検索すると,いくつかの証明が出ている.いつも言っているのだが,とにかく一つの解を自分でつくるまでは,他の解を先に見ないようにしたい.今回は三角関数の解を先に作った.すると他の解の内容もすぐにつかめる.直極点に関する証明はWEBにもないようだ.写真は,九点円と傍接円の接点が,1)外心と傍心を結ぶ直線に関する直極点であり,2)辺の中点を中心とし傍接円の接点までの距離を半径とする反転で,その接点の頂角の二等分線に関する対称点が移る点でもあることを確認する図.詳しくは上記を.