阪神淡路大地震から12年

 まもなく阪神淡路大地震から12年です.1995年の1月17日未明,思いもしていなかった地震阪神,淡路を襲いました.あの年は,1/14,15とセンター試験,16日に登校して自己採点などを済ませた,その翌朝のことでした.長男が受験だったのでよく覚えています.センター試験が終わるのをまっていたかのような地震でした.学校は危険で立ち入り禁止が続きました.
 あの地震で,昔担任していた生徒 K 君,担任していた別の生徒 N さんのお母さん,一緒に働いていた校長 Y 先生がなくなりました.K 君はクラスでもいちばんしっかりしたまじめな野球部の生徒でした.N さんのお母さんは,早く起きて台所で食事の用意をしていたときに,家が倒壊したのです.Y 先生は翌日一番に亡くなった人の名簿で見つけました.私のところは,家の中はひっくりかえりましたが建物は倒壊せず部分損壊でした.水も出ず大きな容器を車に積んで池で水くみを続けました.水道が復旧しても,はじめはいつでも水が出ることが不思議な気がしたものです.
 生き残ったものは,あの地震から多くのことを学びました.人間の運命や生きるということそのもの,人々が本当に助けあって生きるということ,等などです.むき出しの自然の力の前で,人間もまた虚飾を捨てて生きる,という経験をしました.
 あれからの12年間,世界で大きな災害がありました.また大きな戦争がありました.今も続いています.大災害を経験すると,戦争の愚かさを思わずにはいられません.
 皆さん,しっかり勉強して,この時代を生きる智慧と力をつけてください!