険しくても頂上に続く道を

nankai2008-04-06

 春期講習や春の行事が終わった.受験生も新大学生もそれぞれ新しい生活が始まる.私の方もいろいろ計画を立てて順次作っていくつもりである.まずは,この期間に気づいた別解などを整理しよう.写真は花海棠.今八分咲きである.
 塾の行事で『受かる生徒,落ちる生徒』ということで話しをした.だいたいは『数学の勉強法』に書いていることだ.自分の前に二つの道が現れいずれを行こうかと迷ったら,困難な方を選べばまちがいない.着実に勉強し,たとえ途中で苦しいときがあってもそれをのりこえ,険しくても頂上に続く道を歩んでほしい.これまで紹介した合格者は皆そうしてきた.入学試験に臨んで,努力した自分に確信と誇りがもてるような勉強をしてほしい.やることはやったと確信できる勉強をしてほしい.合格して「何で私が○○に!?」などと思うようではいけない.それは自分が見えていないし,自分に確信がもていないし,そんな勉強しかしなかったということだ.また,そう言わせる受験指導は私の考えと正反対のものだ.第一,合格させようとしている大学を侮辱していて,受験指導と矛盾している.そのことに気づかない.このような塾がはやることは,教育の荒廃以前に日本の社会がそれだけ荒廃しているということだ.だれでも合格発表前はもちろん不安だが,ふり返れば合格すべく勉強してきたと思えるような着実な勉強をしてほしい.こんなことを話した.何かの参考になればよい.
 受験業界では,いろいろと小手先の技術や方法を売りにするところもある.「要するに合格すればいいのだ」「数学は暗記だ」等々いう人がいる.が,私は,「本当の勉強こそが合格への最短経路だ」といいたい.受験という社会的強制のなかで,それを受けとめる本当の力を身につけてほしい.
 そして合格通知が来たら,「これで遊べる」と考えるか,「これで好きな勉強に打ち込める」と考えるか,その違いがむしろ大切なのだ,ということも話した.いずれ合格はする.問題はその後なのだ.大学生活を有意義に送れるかどうかも実は高校までの勉強態度にかかっているのだ.