イトトンボ

nankai2009-04-21

昨日の朝,イトトンボを見つけた.夙川も昔はいっぱいいたのだが,川が汚れて最近は少なくなっていた.去年はいちども見かけなかった.川に螢も戻ってきたが,少しずつきれいになっていくのならいいのだが.はじめて夙川上流に住んだ25年前には,梅雨の時期にはタイコウチの幼虫もいたし,ミズスマシも見かけた.上流にマンションが建った頃から,川が急に汚れていった.川底の水草が姿を消し苔ばかりになった.私は昔昭和20年代後半,京都の宇治川の川べりに何年か住んだ.あのころ家の裏の宇治川の河原におりて水際に行くとゲンゴロウもいたし,いろんな水生昆虫に出会った.戦後のおしなべて貧しい時代であったが,自然は美しく人情も豊かだった.いまはどうだろうか.写真はイトトンボ
ここまで書いて,昔母親も同じことを言ってたなあ,と思いだした.母は京都市周辺の農家の人だった.「昔はよかった.畑の川にはドジョウもいたし,虫もいっぱいいた.いまは農薬でいない」ということを言っていたのを不思議と覚えている.いつの頃かは思い出せない.確かめたいところだが,4月24日は母の二十一回忌.時間が経った.人間は金儲け第一で自然を壊してやってきて,あげくに昨年の経済崩壊.懲りずにこんどは環境で金儲けをしようとする.「雇用を生みだす」を大義にしているが,本音は金儲けである.これを断ちきり経済拡大なしで生きる智慧を共有していきたいものだ.
日曜日,隣町の宝塚市長選挙で中川智子さんが当選した.衆議院選挙区でいえば,西宮はかつての社民党の党首土井たか子氏の地元で,宝塚はそのとなりの選挙区.比例区は同じ.個人的には知らないのだが選挙では応援してきた.中川さんのように地元で自然食品の販売や市民運動をやってきた人が,市長に押し上げられるのも時代の流れ,勢い.それは本当によいことだと思う.こういうことの積み重ねから,もう少しみんなが生きやすい世が出てきてほしいと思う.宝塚は見かけは歌劇団とか温泉とかで華やかだが,実際はいろいろ古いしがらみもあって,難しい町.議会で少数派の中川市長は大変だが,思い切りやってほしいものだ.