『別解研究』を新訂した．I期のあいだに気づいたり教えられたりした別解を加え，さがしていた問題も見つけ，再編成した．この問題をノートし二つ以上の解き方を考えるようにすれば，力をつけることができるはず．PDFファイルも提供するので，勉強の参考にしてほしい．
昼間にこれを仕上げて，夜授業をしながら，青空学園も八月末で十年だなと思った．はやいものだとはいえない．むしろずいぶん長い時間が経ったように感じられる．更新履歴を見ると，十年同じことをやってきたようでもあり，しかしまた少しずつわかってきたということもいえる．枠組は十年間あまり変わらなかった．その枠組のもとで深めてきた．いずれにせよ，この枠組でできることはやってきた．はじめた頃に考えていたものはおよそ作った．一区切りである．
この十年，高校数学は内容が薄くなる一方だった．教科書や参考書もこれに迎合して，安っぽいものばかりになった．一方今は，情報技術が進んだので，自由に書いて読みたい人に無償で提供することができる．これを生かさない手はない．技術はどのような立場で使うかが問題だ．また本当に勉強するなら教科書にとどまらず，自分でいろいろな本を読んで考えることが大切で，それは今も昔も変わらない．そんな人が考えるための材料を，これからも提供していきたい．また『数学対話』も書きっぱなしのもがあり，少しずつ改訂していきたい．
その上で，頭が働くうちやっておきたいことごとが，難しい問題ばかりだがいくつかある．写真は卵を抱くヒヨドリ．孵化するのだろうか．
