別解のおもしろさ

nankai2009-07-05

昨日京都でMKZの授業があった.帰納的に考えることがテーマで,場合の数や確率などを漸化式を立て求めることを中心にやった.その後,プリント演習では99年京大文系の問題を配り,適切な場合分けで計算することと漸化式を立てて求めることの二つの方法でやること,これを課題に考えた.そうしたらM君は次のような解答を作った.
n+1のとき,まず1の面を3通りで塗る.その後,次の面の色が直前の面の色と異なるように順次塗る.この塗り方は 3\cdot2^n 通り.ここから n+1 の面と1の面の色が同じ場合を除けばよい.この二面を同一視すれば,結局nの場合の同色が隣りあわない塗り方が得られる.よって先の塗り方のうち,n+1の面と1の面の色が同じ場合がa_n通りあり,これをのぞく.∴ a_{n+1}=3\cdot2^n-a_na_3=6 なので,これからa_n=2^n+2(-1)^nとなり,求める値はa_7=126.これには驚いた.b_nも用いる私の別解より簡明だ.これをもう少していねいにして書いておいた.さらにその一般化も追加した.ぜひよく勉強してほしい.最近,生徒諸君の柔軟で思いもよらない別解に出会うことが少なくない.
ヒヨドリの卵がかえった.何匹か未確認.親鳥は餌を集めて子にやっている.ガラス越し50センチの所の小木の枝のなかに,ビニールの切れ端と小枝で実にうまく巣を作っている.二階が張り出していて雨もかからないし,カラスもここまではやってこない.ネコもこんな細い枝では登れないだろう.ここがいいとどのように判断したのかわからないが,生き物のもつ本能的な力に感服する.人間はこのような生命の原初の感覚を失ってしまった.ヒヨドリはどこにもいるし,メジロは追い払うし,これまであまりかわいいと思ったことはなかったが,ずいぶんヒヨドリに対する印象が変わった.
かくして現在同じ屋根の下に暮らすものは,人間2匹と犬1匹.ヒヨドリ親子.金魚10匹,ドジョウ3匹.夙川生まれのヨシノボリと川エビ,カワニナがそれぞれ数匹.それからムカデにゴキブリ,蜘蛛にハエ,蚊とそして蟻.そういえば例年顔を見せるヤモリが今年はまだだ.どうしたのだろうか.写真はムクゲ