『整数の基本』が新着である．『数論初歩』の改訂をはじめていたのだが，ちょうど10月12日に1日講座で4時間の「整数」を受けもった．夏期講習でも「整数」をやった．整数分野ではどこまで戻って論証すればよいのかわからない，という意見を受講生から何回か聞いた．その通りなのだ．教科書に「整数」という単元がないので，立ちかえるところがはっきりしない．そこで，『数論初歩』のはじめの方から必要なところを抜き出し，証明を見直し,その分野の典型的な過去問題をつけて，1日講座用の講師配付資料を作った．それをWEBにも載せたものである．論証の根拠を明確にすることを目的にしたので，平方数の剰余，整数係数多項式の有理数解，ペル方程式などいくつかのことは書かなかった．それらは，『数論初歩』にある．いろいろ改良すべき点など意見を聞かせてほしい．『数論初歩』の方は，これまでのもので記述が難解になっているところや，証明を見直すべきところをいくつか見つけた．全面的に改訂しておかなければならない．朝夕涼しくなった．写真は脱皮したばかりのカマキリ．
