行く年を送る

今年も今日で終わりである.2009年は長年続いた自民党政権が終わった年になった.民主党政権が生まれた土台には,これまでのやり方ではもう前にすすめない,という事実がある.消費が美徳とされ,経済を拡大することが善であるという考え方でやってきた.しかし地球は有限.経済の拡大路線はもはや立ちゆかない.時代は変わらざるを得ない.

来年は今年以上に大きな動きがある.今日の記事に「外国軍が10人を連れ出し射殺か アフガン調査団報告」と出ていた.アメリカ軍かNATO軍だが,まだこんなことをやっているのが現実.イラクの子供を救う会最新ニュースにもあるように,「外国軍」は通り魔のようにアフガンの人を殺してきた.こんなことは許されない.来年,イラクやアフガンでのアメリカ軍がいよいよ泥沼にはまってしまう.イエメンなどにも拡大しそうである.軍事力で平和を作ることはできない.必ず失敗する.小沢民主党幹事長は党代表の時に「アフガニスタンにいくら増兵してもアフガンの人々に支持されないで勝てるわけがない」といっているが,その通り.民主党は今こそこの真理を世界に向かっていうべきである.

このような時代に若い人たちがどのような方向に進んでいくのか,いろいろ考え迷うことも多いと思う.それは当然なことだ.青空学園では「しっかりと数学を学び,この時代を生きる智慧と力をつけよう!」ということでやってきたが,これからの時代こそ,腰を据えて真剣に勉強し,ものごとを批判的にとらえ,その意味を考え,そして思い切って行動することが大切だ.

去年も書いたが,今年も数学はよく考えられ鋭い解答もできるのに,国語が苦手という人に出会った.文章を読んでイメージを構成する力が弱っている.空間図形が苦手という人が増えた.来年III期には2年生のテストゼミ形式の授業を開講する.そこでもいろいろ工夫しながら,数学の力はあるが日本語力の弱い生徒の言葉の力を数学を通して鍛える授業を試み,また新学期の3年生でも今年に続いていろいろ工夫をしてみたいと考えている.その教材を蓄積しているところである.

受験生の皆さんは春に花が咲くよう,しっかりと冬籠もりを.これについては一昨年に書いた「冬ごもり」を見てほしい.それではよい年を!