センター試験終わる

粉雪まうなかセンター試験が終わった.今年の数学の問題は余りおもしろくなかった.二,三の人から,試験結果とこのまま希望するところを受けてよいかというメールをもらった.センター試験は悪くない程度の点数がとれればそれでよい.人間何ごとにおいても,すんだことはくよくよふり返らない.前を見て進むのみである.二次試験で届く範囲にいるなら,迷わず,さっそく頭を記述試験に向けて切りかえ,悔いのない準備をしよう.
報道では,地元志向で理系.それはいいことだ.無理して東京や京都に出ることはない.じっくり地元で勉強し,そしてそこから世界に出て,行き来すればよい.若いうちに歴史の異なる文化のなかに身を置く経験はできるならぜひ.道はある.

世界は君たちのものであり,またわれわれのものでもあるが,しかし結局は君たちのものである.君ら青年は午前八時か,九時の太陽のように,生起はつらつとして,まさに元気旺盛な時期にある.希望は君たちのうえに託されている.---毛沢東

さて,われわれの世代は考えなければならない.センター試験はいったい何のためにあるのだろう.大学教育で必要な力において試験が為されているとは思えない.その一方で,余りにひどいということで少し遅くなるようだが,大学生の就職活動も3回生からだ.入り口のセンター試験,出口の就活,いったい,いつどんな勉強を大学でするのだろうか.こんな教育制度にしてしまったことはいずれじっくり考えなければならない.とはいえ,前にも書いたが教育制度はどのみち矛盾に満ちている.若い人に言いたいことは,制度から自由に,自分の力で考えよう,ということだ.何とかなる.大きく自由に希望をもって,進路を考えてもらいたい.
17日は震災から16年の日であった.あの日を経て神戸や阪神間の街の人々の意識の深くに新しい層が加わり,ものの見方が何か変わった.2007年に書いた以上のことは何も書けないが,まったく巨大な経験だった.