九月,夏の終わり

今日午前中に問題作成が終わり送信した.昨日解答を作っていたら思いの外計算が複雑になり作り直した.とりあえずこれで夏の仕事は一段落.今年の夏休み,東北に旅することも考えたのだが,こちらに留まり仕事を続けた.そうしたらちょうど昼過ぎに二冊,注文していた本が来た.
一つは『代数幾何学』.ざっと読みはじめたがこれはわかりよい.最終章の「ポンスレの定理I,II」が目的だ.しかし今頃これはわかりよいなどと言っていてはいけないのだ.学生のころ勉強したはずなのだ.『数学対話』の「ポンスレの定理」の計算をやっていたのはもう15年くらい前か.それを今読み直して,その計算結果に意味のわからないところが出てきた.これを解明したい.いずれにせよポンスレの定理の射影幾何的な証明と代数幾何的な証明と,この二つを勉強して再構成するのが今年の秋の私の数学.
追伸:2日の昼にn=4のときのH(t)の意味がわかって解決.一般のnの場合の論証不足は『射影幾何』へまわすことにして,改訂した.日曜日から授業があるので,休みのうちにわかってよかった.
追伸2:6日朝,犬を連れて歩いていてまちがいに気づいた.まったく独り相撲だ.この方向でどこまでH(t)の意味を説明できるのだろう.いろいろ実例を計算して意味を考えなければならない.
もう一つの本は『東電・原発おっかけマップ』.よく調べたものだ.この本は人民新聞で教えられた.日本の旧体制の人間関係が実によくわかる.彼らの現住所と住所の写真も.ぜひ手に入れて読んでみてほしい.もっとも人民新聞にあるように,日販・トーハンなど大手の出版物流通・取次が配本を拒否,アマゾンも取り扱いを拒否しているので,直接申し込むことが必要だ.2日で送ってきた.さらに原爆投下後の日本占領期にアメリカが設置した原爆傷害調査委員会を前身とする放射線影響研究所の人脈も暴露されればよかった.これは今後の課題.
もう一冊注文中が山本義隆さんの『福島の原発事故をめぐって』である.彼が何を言っているのよく聞いてみるつもりだ.本は2,3日で来るだろう.関連して,ドイツのZDF-Frontal21が放送した「福島原発事故、その後(日本語字幕)」は七分だがよく出来ている.もちろん商業放送なので,編集はされているが.福島原発について海外の報道に見るべきものが多く,日本の大手テレビにはほとんどない.
以上をじっくり勉強したら,そのうえで自分の考えをまとめたい.今年いっぱいかかるだろう.こうして季節は変わり秋の足音.台風も来ている.日本列島弧の生活が続く.