退院

 今日,退院しました.いろいろご心配をおかけしました.また,励ましの言葉をいただいた方々に心から感謝します.
 入院は5週間と2日.器質化肺炎で,ステロイドがよく効き,肺の炎症そのもはひとまず治まった.今朝の血液検査とレントゲンの結果で,退院となった次第です.今から思えば,秋口から少しずつ肺炎がすすみ,11月のはじめにはもうずいぶん悪くなっていたのだ.夜は寝られないし,普通の速さでは歩けないのに,仕事を3週間ほど続けてしまった.あのままやっていればどこかで倒れていた.何とか治る範囲で入院したことになる.
 人間の生体は,脳下垂体からの刺激ホルモンを視床下部が受けてさらにホルモンを出す.その指令で副腎皮質はステロイドホルモンを出す.抵抗力が落ちていたりいろいろな原因で,生体のステロイドでは追っつかなくなったとき,病気が発現する.それで,人工のステロイドを大量に投与して,これをおさえる.ところが,このように外部から大量の投与をすると,大脳からの指令が出なくなり,副腎皮質はホルモンを出さなくなる.それで副腎皮質も萎縮してゆく.
 これが現在の状況である.ここからゆっくりと外部のから投与を減らしてゆく.そして,本来の副腎皮質の分泌を回復してゆく.この過程が長く,難しい.錠剤を一つ減らすのに4週間以上かける.5月頃までかかるだろう.それでも1/3は再発する.また,入院生活で足腰も弱っている.少しずつ散歩も長くして,まず筋肉を回復しなければならない.ステロイドを飲まなくなって1,2ヶ月のところまで,これから半年ほどは療養期間と考え,気長に養生しながらいくしかない.
 5週間,酒は飲まなかった.人間,酒なしでもやってゆけることを発見したのは成果だった.部屋に戻って,やっと落ちついた.取り急ぎ報告とします.