夏の終わりに

 26日土曜日は定例の梅田解放区に参加してきた.十数人が集まり,
  戦争反対!
  汚染水を海に流すな!
  原発再稼働をやめろ!
  維新はいらん!
と訴える.たたかうあるみさん も書いてくれている.

 6時半ごろに雨が降ってきたので,道の向かいのガード下に移動して続ける.
 その道の向かいに「梅田反戦デモ」がやってきた.互いに手を振り,激励しあう.

 東電と日本政府は24日午後1時,福島原発核汚染水の海洋放出を始めた.汚染水は放出することなく保管するしかない.技術的には可能である.しかしそれには膨大な経費がかかる.それで彼らは放出するのだ.
 これは,いままさにわれわれが,「核炉崩壊以降に生きる」に書いたことを再確認させる.
 これはまた,人間がこの地球を開発し尽くした人新世と言われる段階の,そのまた極にあることだ.
 原発をやめ,汚染水を陸上で半永久的に保管するしかない.今回の汚染水の海洋放出は,人新世の段階において,どのようにこの世でやってゆくのかという,非常に大きな根の深い問題なのだ.

 この間,地元では20日に自治会主催の防災訓練を,消防署の協力のもと,町内にある神園公園でおこなった.消火栓の使い方,AED,緊急担架などを実際にやってみる.
 阪神地震を経験したわれわれにとって,これらはいずれも身近なことなのだ.
 昨年は雨でできず,その前の2,3年はコロナでできなかった.久々の防災訓練となった.

 そして,24日は地域に一つあるお地蔵様の地蔵盆である.世話人講の人らが集まり,提灯をさげる.そして夕方まで,交代で世話をする.
 多くの人がお参りをしてゆく.

 地域の季節ごとの行事は大切に行い,伝えてゆかねばならない.

 さてこの一両日『神なき時代の日本蘇生プラン』を読む.宮台真司さんと藤井聡さんの対談集である.なかなか難しい内容であったが,問題点の指摘には賛同するところが多かった.
 私は同じ問題を「根なし草近代をこえる」としてとらえてきた.この書を「根なし草近代」という視点と結びつけることで,課題を共有することができる.
 これを展開することもまた,私自身の課題である.
 そのことも確認し,こうして8月は終わってゆく.