実家から送ってきた高校時代のノートを見る.当時なかなかうまく証明できなかったことを書いたノートも出てきた.
■ 関数が定義域で連続でつねにが成り立つならば,は定義域で下に凸である.
これは何とか証明を書いている.区間縮小法を用いて書いているが,論証がやや苦しい.あのときの自分にもっとしっかりと論証を教えたいものだ.
■ 項間漸化式の一般解を求めよ.
これも特性方程式の根がすべて異なる場合は正しく書いている.高3の夏休みに考えていた.一部重根がある場合も書いている.しかし.当時の私は,項間漸化式を満たす数列の集合がベクトル空間をなすことや,その基底が問題なのだという認識はもてず,いろいろ具体的に書くばかりだった.
そういうノートが42年ぶりに現れたのだ.高校では数学同好会を友人と2人で作って問題を立てて考えたり,数学教師と入門書の輪読したりしていた.しかし自分たちで考えるばかりで,いい指導者に巡り会えたとはいいがたい.今の自分がタイムスリップして当時の自分にいろいろ教えたい気持ちだ.『数学対話』はそういう気持ちから,今の自分が昔の高校時代の自分と対話するように書いてきたのだ.青空学園の原点は高校時代の数学同好会にある.