地球温暖化で変わる生態系

nankai2008-06-27

西宮でヨコズナサシガメ を見たのは5月30日,5月18日に宇治川公園でも見た.これが南方の種で温暖化とともに北上していることを昨日新聞記事で知った.

産経新聞 【異郷に暮らす生き物たち】ヨコヅナサシガメ 2008.6.26 07:49
青虫も好物。長い口吻でその体液を吸い尽くす ■九州から関東一円に北上
ヨコヅナサシガメ(以下ヨコヅナ)は大きいものは24ミリもあろうか。全体がつややかな黒色で腹部の縁だけに白色があり、この白黒の対比がなかなか美しい。体が大きいことと、白黒模様が「相撲の化粧回し」に見えることから命名された。
ヨコヅナは中国から荷物などにまぎれ込み、九州へもたらされたものと考えられる。昭和40年、集英社発行の『昆虫百科図鑑』(古川晴男ほか著)には、「戦後九州で発見以来、各地で採集されるが、本州では京都で採集されているにすぎない」と掲載されている。
九州から始まったヨコヅナの北上は、45年には近畿に到達。その後はゆっくりと歳月が流れた。神奈川に姿を現し始めたのが平成3年。それからの拡散ペースは速い。東京圏を飛び越えて、栃木で7年、南東北の福島では15年に生息が確認された。18年までには関東一円に及び、ぼつぼつだが採集報告が出ていた。
ヨコヅナは公園や街路などのソメイヨシノでよく発見される。成虫はサクラ以外に、クワ、エノキ、ケヤキの幹にもよくつく。木のうろや樹液がにじみ出るへこみ、樹皮のすきまなどに集団でいることが多く、近ごろはヨコヅナファンも増えているようだ。ただ、長い口吻(こうふん)があり、刺されるとムカデにかまれた痛みどころではない。
地球温暖化の影響で、日本の年平均気温はこの100年間で約1度上昇した。冬に寒冷な長野でもヨコヅナが定着している。好みのサクラは日本中に植栽されているし、他の昆虫の体液や樹液を吸って餌にしており、生活の食住に事欠くことはない。気温の上昇で南方系のヨコヅナの分布域はさらに北上していくのかもしれない。(動物ライター・写真家 鈴木欣司)

で写真は西宮夙川公園ヨコヅナサシガメ.生態系も変わってくるのだ.