宇治が都市景観の重文に

nankai2008-11-24

故郷の宇治が国内初の「都市景観の重文」になるそうである.21日,文化庁文化審議会石澤良昭会長)は高知四万十川の文化的景観(5件)と共に重要文化的景観に選定するよう答申した.
報道より:洛南タイムス(昔からの地域新聞),読売新聞京都版京都新聞
宇治で生まれて3,4回引っ越したが今回指定される地域のなかばかりだった.本家は茶問屋で親戚もこの地域のなかに多い.23歳で宇治を出てもう40年近くなった.その頃は急に車も増えて家の前の狭い街道も車でうるさいほどであったが,その後道路もやや整備され,街中も少し落ち着いている.宇治にはかつては日本レーヨン(今のユニチカ)の工場などもあったが,繊維産業は衰退,今は茶業と観光業が中心である.一時期は帰るたびに衰退していくように感じるときもあったが,近年は落ち着いた観光地としての活力も感じられるようになってきている.今年は源氏物語1000年ということで賑やかだそうだ.街の景観は人々の暮らしと一体である.私の子供の頃は戦後ままなくの頃で,世の中全体が今よりずっと貧しかったが,四季に画され,季節とともに過ぎゆくような街の落ち着いた生活があった.歴史的な景観のなかでそういう暮らしの息吹が感じられる街になっていってほしい.やはり宇治は私の故郷である.
写真は西宮市夙川上流で餌をあさる白鷺.