夏期講習半分終わる

nankai2009-08-14

 この1ヶ月はとにかくよく歩いた.7月後半はアンジェ,リヨン,そして南フランスのラングドック地方とプロバンス地方,北イタリアはミラノの大地を歩きまわった.8月前半は毎日110分4コマの授業をし,黒板の前をいったり来たりして歩いた.一段落である.来週からは2コマずつだ.規則正しい生活にもどして,まずは添削問題をしあげなければならない.それからいろいろ考えたりしてきたことごとをまとめていきたいものだと思っている.
 日本の国内は選挙である.今回の選挙はどちらが勝つかということ以上に深い意味がありそうに思われる.それは,明治以来の開発型国家のありようが行きづまっているということだ.開発型国家に最適化された諸制度が完全に制度疲労を起こしている.それではどうしていくのか.この青写真はまだない.また,かつての戦争と向きあうことなくやり過ごしやり過ごししてきたたが,とうとうそれではどうにもならなくなっている.これもまた今回の選挙の背景である.一方,アメリカも行きづまっている.戦後まもなくして冷戦時代にはいると,日本は親分アメリカに基地を提供し,そのもとで経済建設に専念してきた.日本の外務省などはこれからもそれでいきたいのだが,なにせ親分が半分倒れている.もう頼れない.けれどもそれに気づかないふりをしている.この問題もまたどうするか,である.
 9月に民主党政権が誕生するのを待っていたかのように,経済危機が再発するだろう.今度はドルの危機そのものだ.今流されている経済指標はごまかしである.より矛盾は深くなっている.皆さんも天下のことを人ごとと思わず,わが事として考えていってほしい.写真は夕顔.夕方に花開いて翌朝はもう落花している.ひとつひとつははかないが次から次に咲く.セミでは夕方,ヒグラシがカナカナ…と鳴くのが聞こえた.ヒグラシの姿はほとんど見ることはできない.