円空・木喰展

nankai2009-11-15

 11/7〜11/29と京都駅の7階で『円空・木喰展』をやっている.昨日京都での授業の前に見てきた.円空(えんくう,1632〜1695)や木喰(もくじき,1718〜1810)は江戸時代の全国をめぐった行脚僧であり,各地に木彫りの仏像や神像を残した.円空を見ていると、竈(かまど)で米を炊き土間で炊事をした時代の人の心がうかぶようで,学生時代からスケッチをしたりしていた.木喰はあまりよく分からなかったのだが,全国行脚の旅に出てはじめて仏像を作ったのが62歳.80歳で1000体,90歳で2000体の造像を誓願し,93歳まで彫り続けたというのを再確認し,同じ62歳になって改めて感慨深く思った.円空は天才,木喰は努力の人だったのかも知れない.どちらの仏も微笑している.
 写真は昔(1971)京都の下宿で書いた円空の観音のスケッチである.この木像にもお会いしてきた.展示されている像はどれも写真ではよく知っていた.実物を前にすると何とも懐かしい気持ちがした.