米軍基地を事業仕分けの対象に

nankai2010-04-19

今朝,テレビを見ていたらニュースキャスターの鳥越俊太郎さんが,普天間基地の移転を受け入れる自治体はどこにもないことをはっきりさせ,一つ一つの米軍基地について事業仕分けをしなければならない,という意味のことを言っておられた.賛成である.
普天間基地移設問題は政府に基本的な方針が打ち立っていないことがいちばんの問題のように思う.これまで二回書いているが,この問題で肝心なことは,国家の主権という問題だ.日本の土地のどれだけをアメリカ軍に貸すのかは,日本の主権の問題であり,日本政府が決めることだ.前にも書いたが,次の点を明言すればよいのだ.

  • 普天間基地は市街地に隣接し危険すぎるのでただちに閉鎖し土地を空けること.
  • 日本には、普天間の移設先として新たに貸せる土地も,埋め立てて貸せる土地も,ない.

そのうえで,それぞれの基地について,アメリカがどのような意図でそれを維持しているのかを問い,納得できないものについては返還させる.それが事業仕分けである.まずこちらの態度を明確にすべきなのだ.そのうえで交渉する.対等な日米同盟とはそういうことであるはずだ.民主党もその気になればここまではできる.ドイツ,イタリアなど欧州各国やフィリピンなど,第二次大戦後米軍が進駐したどの国もこの交渉をやってきて,米軍基地を返還させてきた.フィリピンには恒常的な米軍基地はない.さらに「米軍訪問協定見直しへ」進んでいる.昨年九月の『琉球新報』の記事である.フィリピンに今いる米軍は六〇〇人!だ.「思いやり予算」などと称して駐留米軍の経費を負担している国など他にいない.このいびつな戦後政治を少しはまともな関係にするのかどうか,ここをはっきりさせることが肝心なのだ.
もう四月も後半だ.アヤメが咲きはじめている.