ある難問(二)

nankai2010-08-21

04三重大・教育後期に次のような問題がある.夏期講習でもテキストに載せている.いい問題だと思う.

自然数1,2,3,…全体を二つ以上のグループに分けることを考える.ただし各グループは無限に多くの自然数を含み,それらが等差数列を成しているものとする.
(1) 各グループには,n, n+1のような連続する自然数が含まれないことを示せ.
(2) 自然数全体を二つのグループに分けるときの,その分け方を求めよ.
(3) 自然数全体を三つのグループA,B,Cに分けるものとし,1,3がAに,2がBにそれぞれ入っているものとする.このとき4,5,6がそれぞれどのグルーブに入るか述べ,それを証明せよ.
(4) 自然数全体を三つのグループに分けるときの,その分け方をすべて求めよ.

二つに分けるのは{2k-1}と{2k} に.三つに分けるのは,{2k-1}{4k-2}{4k}型,{4k-3}{4k-1}{2k}型.{3k-2}{3k-1}{3k}型の三通りになる.これは二つに分けるときの{2k-1}または{2k}をさらに2分割するか,または公差3の等差数列にするかである.

さて問題というのは次のことだ.自然数を無限等差数列のn個の集合に分ける方法がf(n)通りとする.f(1)=1,f(2)=1,f(3)=3 であるがこの一般項は求まるのだろうか.あるいは漸化式はできるのだろうか.nが素数なら求まるだろうか.これは無意味な一般化なのか,意味のある一般化なのか.あるいは解決ずみなのか.前から疑問なままである.写真は今年生まれたヤモリ.8/20夜.