計画停電?

追伸:ようやく22日になって電力状況が報道されはじめた.火力発電所も被災し止まっていたのだ.福島原発廃炉は不可避となりようやく東電も被災の全容を出し始めた.それでも停電があのように必要なのかは検証しなければならない.以下の一文は14日時点のものとして置いておきたい.
計画停電? 福島原発第一と第二が止まっただけでそこまで必要なのか? 夏場に比べれば春先は500万KWは少なくていいはずで,それが今回止まった分だから,夏までに関電との間の周波数交換器を増設すればいいと思っていた.今朝いちばんからの停電は中止になった.そもそも,各地の病院や介護施設への配慮もなく,自宅で療養している人たちのことも考えなく,いきなり3時間の停電は無茶である.電車もそんなに電気は食わない.5時からの停電はわずか100万KW不足だという.節電でいける範囲ではないのか.本当に電力の融通が不可能だったのか検証しなければならない.しかし検証すべき政府がいいなりなのだから闇の中である.
このような震災では,もちろん停電への備えはいる.しかし今回停電は必要だったのか.本当は原発がこのように必要なのだということが言いたかったのではないか.火力発電所の能力を上げれば福島原発はいらんではないか,となるのを恐れたのではないのか.全国的な原発廃止を求める運動が起きるのを恐れたのではないのか.勘ぐりすぎだという意見もあるあろう.しかし勘ぐらなければならない東電,政府の有様だ.保安院の無能ぶり,東電の無責任ぶり,そして政府は火力発電所の余裕能力を調べることもせず,東電の言い分を受け売りし,この危機でも蓮舫や辻本を入れてお友達人事をやっている.まったく政治は遊びではないのだといいたい.
原子力発電は二酸化炭素の排出が少ないというがそれは正しくない.ウラン精製過程で大きなエネルギーがいる.また温水を海に流せばそれだけでも海中の二酸化炭素が大気中に出る.第一,ウランをリサイクルする体系はもう破綻している.再処理しても役立たない.私は,原子力は大切なものであり,人類が見つけた新たな「火」であると考えている.しかし同時に現代社会はまだそれを使いこなせる段階になっていないとも考えてきた.実際,今回の事態は日本の原子力行政に致命的なミスがあったことを白日の下にさらした.経済第一,金儲け第一の中で原子力の制御は不可能なのだ.まして地震国日本では危険きわまりない.直下地震だったらどうなっていたか.今回の問題は,天の警告である.