福島原発は，いよいよ困難な段階になってきている．東電は1号機のメルトダウンをようやく認めたが，それ以上に深刻なのは3号機と4号機である．冷却できていない．京都大学・原子炉実験所助教の小出裕章先生が「悲惨を極める原子力発電所事故―終焉に向かう原子力（第11 回）講演」で包括的に問題提起をしておられる．ぜひ一読を．そのとき，次の部分を読み飛ばさないでほしい．
「原子力だけは絶対安全」と偽りの宣伝を流してきたのは国と電力会社、巨大産業群です。一般の人々が騙されても仕方がないと思います。しかし、騙された者には騙されたことに対する責任があります。子どもたちは少なくとも原子力を選択したことに責任はありませんし、放射線の感受性が高いので、何とか彼らを被曝から守らなければいけません。すべてのデータを公表し汚染した食料は日本人の大人が引き受けることこそ必要だと思います。
「東電に騙された」という声はよく聞かれる．しかし騙された責任がある．その責任のとり方は，騙した側への徹底した追求と彼らが二度と騙せないような世にかえること．そして，今回の事態に責任のない子供たちを被曝から守りきること．このことしかない．
昨日，原発処理に従事する労働者の死が報じられた．「福島第１原発：協力会社作業員死亡 廃棄物処理施設で作業」．防護服は着ていたということだが，60歳にはあまりに過酷な労働条件だった．同じ毎日新聞が「作業員が撮影した福島第1原発」で「作業員の安全確保のルールや手順がなし崩し的に緩和されていることが、作業員らの証言で分かった」と書いている．彼もまた，追いつめられるように過酷な条件下で働いていたのだ．
原発いらん！関西行動 第２波のデモが準備されている．詳しいチラシがここにある．プラカード、鳴り物、横断幕もって集まれ！．
日時／6月11日(土)，午後2：00〜2:30 集会 その後御堂筋南下デモ 3:00〜4：30 淀屋橋−本町−心斎橋−難波（体力に応じて途中ドロップアウトOK）．集合場所／大阪市・中之島公園東エリア
前回の呼びかけ団体を中心に，反原発の運動をしてきた団体が呼びかけている．今回はさらに，多くの賛同団体が加わった．自然食品の運動や環境運動，反戦運動等だけではなく，関生労組や昨年御堂筋デモを主催した大阪宣言の会など，いろいろな運動を積みあげてきたところが寄り合っている．連絡先はストップ・ザ・もんじゅ．
この日は日本の各地で，そして国際的にも多くの国や街で統一の行動である．多くの若い人の参加を呼びかける．長い歴史のあるそれぞれの運動が寄り合うとき，いろいろな矛盾や対立も内部に生まれる．しかし，どの運動もつまるところいわゆる旧体制を打ち破っていかなければ前には進まない．だから，思想信条を尊重しあい行動においては統一するという原則でまとまっていってほしい．写真は今年最初のムギワラトンボ．
