本質をおさえ自由に!

昨夜は S 台等でやっておられる M 師,H 師と会食.この前に会ったのは「人と会う(続)」に書いたように5月22日.このように半年にいちどくらい3人で話しをする時間を作っている.M師は,数学は結局は大事なところをつかんで簡明にやるのがよくて,教える側もそのようにやる方が生徒の支持もある.ところが最近の若い先生は,小手先の方法にこだわっている.自分の経験を若い講師や高校教員に伝えたい,という意味のことをいっておられた.彼は土曜日の授業の後来てくれた.今日も授業があるそうだ.働きづめである.
M 師の言われることは,まったくその通りである.私がこの業界で教えはじめた頃,予備校からテキストと解答を受け取って読んでみた.しかし自分の高校生の時のことを思い起こすと,こんな細々とした勉強はしなかったし,それでも数学は得意科目だった.もっと本質的なところをつかんで,自由に考えるということを身につけた方がいいのではないか.そう考え,自分で教材や教え方を工夫してやってきた.
去年合格した人の報告のなかで I さんが「先生は、できるだけどんな問題も一般的に解けるように教えてくださったので、他の色々な問題にも応用して解けるようになりました。」と書いてくれている.一般化した観点で解いたうえで,もう少し異なる応用の問題を追加すると,次の週にはやってくるような勉強ぶりだった.これは彼女にこちらの方法を受けとめる力があったということでもあるのだが,こういう授業はやはりこれからもどこかで引き継がれていってほしい.それで思い出したが彼女は『整数の基本』を夏頃に渡すと,その中の入試問題をすべて解こうとして,わからないところの質問にきていた.合格したことで良しとせず,これからも勉強を続けてもらいたい.
私もM 師も若い先生と勉強する場をもとうと言うことで一致した.今年の入試が終わった頃に合評を兼ねた勉強会をやろうということになった.昨年は出来なかったが一昨年まで続けていたのを再開する.これは H 師が段取りしてくださる.ということで,沖縄料理を食べながらの会食であった.
追伸:青空学園数学科が次のところで紹介されていると知らせてくれた人がいた.「Oops! Study青空学園数学科を使った勉強法.」このサイトの管理人の人が「おまけ」で書いておられることに関していえば,「手で考える」に書いたように,手で書いて考えることの重要さは大前提なのだ.