前期入試終わる

前期入試がほぼ終わった.今日面接のところもあるが,学科試験は終わった.例年終わって問題が手に入るといくつか解きはじめるのだが,今年は問題作成の仕事の締め切りが迫っていて,厳密には少し過ぎていて,担当の人から入試問題を解く前にこちらを先に済ませるように言われているので,まだ解いていない.
実際に解いてみないと中味はわからないが,ざっと見たところそれぞれ適度に工夫されているように感じた.3月半ばには,今年も入試問題の分析と解説の授業があり,解かずに喋るのは無責任なので,解答速報などは見ないで一から自分で解くようにしている.だから,問題作成を仕上げて,解きはじめなければならない.ということで,今年もこの時節となり,閏年で2月は1日多いが,間もなく3月である.
日本の大学は,今は本当に自由な発想,自由な生き方のないところになってしまった.3年になったら就職活動など,どう考えても異常である.3,4年生で少なくとも専門分野で何かひとつ研究をやって,それをもって自分の進む方向を決めるということでなければならないのに,まったくそうなっていない.3,4年での勉強など,企業はまったく期待していないのだ.しかし,おそらくそれでは企業自体の創造性がなくなり,衰退してゆくだろう.実際,日本の大企業で時代を作るようなところはもうまったくない.
昨今の諸々の世の動きを見ていると,日本で何かの新しいことごとは,大学や大企業といった既成の体制からはずれた,その外でしか生まれないように思う.もちろん優れた人,立派な人はそこにも多くおられる.しかし制度としての大学や企業にもはや創造性はない.こちらはそこからあるときドロップアウト、要するに自分で落ちこぼれて,そして生きてきたのだが,ではその外で何か出来たかといわれると,まったく心許ない.ま,あわてず,あせらず,じっとせずで,新年度もやってゆこう.