今様寒供養

nankai2013-02-08

TwitNoNukes大阪主催の関電前行動に参加.この寒い中,あいかわらずの参加者である.200人近くは来ていたのではないか.新しい人も,顔なじみになった人も,いろいろである.大阪では震災瓦礫の焼却がはじまった.そして先日の3日,こちらは参加できなかったのだが,大阪城野外音楽堂で「関西大弾圧はねかえそう! 2・3全国集会」があった.その様子を田中龍作ジャーナルが伝えている.モジモジ先生は警察の狙い通り逮捕された〜前篇〜モジモジ先生は警察の狙い通り逮捕された〜後篇〜人民新聞の記者の人も取材と手伝いで参加すると言っていた.いまはその取材をもとに新聞づくりの最中だろう.
田中龍作さんは,一連の瓦礫焼却に反対するものへの弾圧を,〈大阪版「平成の大獄」〉だという.その通りである.というよりも,安部政権自体が平成の大獄である.安政の大獄では吉田松陰ら20人以上が斬罪,死罪,獄死を遂げている.幕府=旧体制最後の反動,これが安政の大獄であった.この意味でまさに安部政権は平成の大獄.大阪ではさらに平成の大獄の別働隊としての維新の会が跋扈.かつての新撰組と同じである.新撰組は美化されて言われるが要するに幕府の別動暗殺隊.下地さんたちは新撰組狙いうちされたのだ.そういう状況が,金曜行動を逆に持続させているのかも知れない.どこかで共有されているはずだ.上記記事の中で田中さんは,歩道からデモに加わった高校生のことを書いておられる.そして

 警察発表に依存する新聞・テレビが報道しなくてもSNSで事態を知った若者が抗議に加わることもある。世の中は警察の思い通りにはならない――。真冬の大阪の街頭に、一筋の光が差し込んできたかのように見えた。

と結んでおられる.実際,安政の大獄から10年で明治維新.多くの犠牲と困難のうえについに幕府=旧体制は崩壊する!
それにしても寒い.昔,故郷の宇治の街で,二月の一番寒い時節に,寒供養と言って,日蓮宗の人たちが団扇太鼓をたたいて読経しながら列をなして街を廻っていた.机に座りながらその音と声を聞いていたことを覚えている.いまも行われているのだろうか.関電前で声をあげながらそれを思い出した.今夜の関電前行動はまさに現代の寒供養だった.そういえば今日も「南無脱原発」の幟が参加していた(左上写真奥).地震,大津波,核惨事.あれだけの人が亡くなり,またいまも多くの人が行方不明で,多くの人が故郷を追われた.われわれはそうとははっきり自覚していなくても,このような行動には,どこかで鎮魂の思いがやどっているのかもしれない.そもそも祇園祭がかつては御霊会と言ったように,貞観地震で亡くなった者への鎮魂ではじまった.そういう,この日本列島弧で生きてきたものの心の底に伝えられた記憶が,人々を動かしている.
上右手の写真は今朝見た雪人形.もうすこし下へ行くと保育園があり,親子連れが一,二組ここを通る.そのうちの誰かがつくったのだろう.これをつくって置いていった人の心を思うと,少し寒さが和らぐ.