再稼働申請?

 原子力規制委員会は今日,原発再稼働の前提となる安全審査を受けるため,北海道,関西,四国,九州の電力4社が計5原発10基について、新しい規制基準が施行される8日に審査を申請すると発表した.東電は柏崎刈羽原発6,7号機の申請をしようとしたが,新潟県知事の同意は得られず,期限までに連絡がなかった.しかしこれは形式と手順の問題であって,原子力村と旧体制は,再稼働に向けて全速力である.それが今の段階で,彼らの再稼働の方向性は,明確である.
 この流れを認めるのか,ということで今日の関電前反原発行動.はじめはいつもより少なめであったが,最後には200人までになっていただろう.見かける顔が少なかったようだが,新顔も多い.前のデモで再会した人と一緒になって,声をあわせてきた.海風が吹くとはいえ,道路の余熱のあるなかを,それぞれの思いもこめて人々が集まる.ところで,参院選であるが,ここには誰一人立候補したもの,あるいはその運動員は来ていない.運動の中から立候補したものは大阪にはいないのか.
 関西テレビが取材に来ていて,いろんな人にインタビューしていた.こちらにも意見を聞きに来たので,いろいろ話した.福島第一の燃料がどのようになっているかさえわからないなかで,なぜ再稼働できるのか.私は再稼働に反対だ.東電も関電も再稼働を申請する以上,何かあれば責任もとらねばならない.この先の南海大地震で福島のような核惨事になったとき,予測できなかったとは言わさない.規制委員会の新基準も同罪だ.それで惨事が起こったとき,規制委員会はどのように責任をとるのか.等々話した.いずれ南海地震は起こるということで,廃炉を選択するのが,人間の智慧というものだ.彼らはうんうんと聞いていたが,どのみち編集して都合のよいところだけを報道するだろう.せめて取材の彼らが現実とテレビ報道の矛盾を感じとればよい.
 それから,先の土曜のデモで出会った,前に日の丸をもって来ていた人と,食事.昭和天皇への考え方も,私とそんなに違わない.話していることで,右も左も垣根は取っ払われる.こういう人間の関係ができることは,時代が動いている証だ.人間語りあえば,右や左を越えて,分かりあえる.このような人々の垣根を越えた対話が,これまでなんと言っても足りなかった.右でもない,左でもない,人間だ.そういう時代への転換点を今われわれは生きている.さて,いつのまにかもうひまわりの時節である.