WinXP離れ

マイクロソフトのOS,ウィンドウズXPの更新が4月9日に終わる.つまりこれから新しいセキュリティの穴が見つかっても更新しないということである.OSとは膨大なプログラムの集合体である.どんなものにも誤植はあるが,誤植的なものはこの間ほとんど更新されているだろう.しかし,ネット技術の進展で,昔は穴ではなかったところが新しく侵入できるようになるということは起こりうる.しかしそのときその侵入口をふさぐためのプログラムの更新はしないというのである.
手元に,パナソニックのCF-R4というノートPCがある.2006年に購入したのでもう8年使っているXPパソコンである.問題作成の原稿書きの仕事が増えたときに買ったのだが,970gで鞄に入れても重くない.それでいつも持ち歩いてきた.この目方でこの堅牢さ.これは落ち目なパナソニックのなかでは傑作の方に入るものである.パナソニックのこの手のPCは値が高く,これも安くはなかったが,もう元は取ったと思う.しかし,二度のフランス旅行にも,そしてこのたびの入院にもずっとつきあってくれて,愛着がある.
かといってCPUはペンティアムM型でウィンドウズ7にすると重すぎる.XPでもいろいろ常駐するソフトを入れると重い.またXPでしか動かないソフトも入れている.いくら更新がなくなっても,常時ネットに接続しておくということがなければ,まず外からの侵入は大丈夫だが,気をつけた方がいい.それで,そのソフトを動かすときはネット接続を切って使う.しかし,それでは日常的には不便である.電車のなかでメールを見たりブログを書いたりはできない.
で,何とかこれを生かして使い続ける方法はないか.結局,32ギガの小さい小さいUSBメモリーを常時差し込んでおいて,そこに Linux の一つ,ubuntu を入れることにした.VineLinux はHPの数式の混じったHTMLファイルをつくるために latex2html というフリーのソフトを使って以来なので,つきあいは古いが,今はHDに入れて机上のPCで動くようにしている.ノートPCには,USBに簡単に入れられ,使い勝手も悪くなさそうな ubuntu で,そのなかでも軽い Lbuntu を入れることにした.ここに,TeXChrome ブラウザをいれれば,とりあえず使える.DropboxLinux 版を入れ,書きかけのものの校正は出来るようにした.
これだけPCが一般化すれば,一企業の勝手で,4月9日で終わりというのは止めさせるべきだ.ウィンドウズ8がもう一つ人気がないので,これで買い換えさせようというのだろうが,逆にウィンドウズ離れが起こるだけではないか.自治体なんかでもこの機会にウィンドウズから Linux へという所もあるようだ.