八月の初め

 この3日ほどは,地元のことで忙しかった.1日と2日,夜は夏祭り.この地域には寺や神社があるわけではないので,主催するのは,小学校区内の自治会やその他いろいろな組織で作る実行委員会.小学校に隣接する公園の広場で毎年やっている.
 この公園は大正時代に大阪の商人によって開発された.かつては撮影場や旅館もあったが,昭和中期に廃れ,戦後住宅街として再開発された.それでも,この辺りには,かつて農業用のため池を再整備した池がいくつかあり,野坂昭如の小説やジブリの映画『火垂るの墓』に出てくるニテコ池も遠くない.
 1日は朝の8時から提灯を吊ったりの準備をする.そして夕方からはこちらも自治会長なので参加.この地は小学校も満杯でプレハブ校舎も作っているような住宅地.人口が増え,祭りの参加者も去年より多い.いろいろな人が準備して,店を出したりバザーをしたりのテントがまわりに並ぶ.
 2日は,まずこれも朝の8時から地元の公園の月一回の掃除.それを済ませて戻り,TPP交渉が再び合意できなかったことを確認.それから渋谷の高校生のデモ中継を見て,夕方また出かけた.祭りが終わってから一通りの片付けをして戻る.
 そして3日のこれまた朝の8時から,やぐらなどを片付ける.その後懇親会.今日から夏期講習なので中座して戻ってきた次第である.地元自治会の役員を引き受けた2013年から手伝いはじめた.夏祭りのことは,それぞれ,2013年:夏祭り,2014年:梅干しと夏祭りに書いてきた.年中行事は同じことを同じ時節に繰り返すところに意味がある.こうしてそれぞれの時代の条件の中で,人は生きてきたのだ.このような地域の営みの上に,しかし時代は動いてきた.