師走

今年も終わりである.昨日はJR芦屋駅前までいって,しめ縄などを買った.売っているのは教え子のS君.2010年の年末に28年ぶりに再会した.そのときの日記:「28年ぶり」.あいかわらず元気にやっていた.こちらの夫婦のしていることや,彼や彼の家族の近況を互いに話しあって分かれた.このクラスはときどきクラス会をしていて,こちらもよばれれば出かける.前に会ったときの日記:「格差拡大の30年」.こうしてウェブ上に日記を置いておくのは,実際自分にとって便利である.
26,27,28日と3日間,年末の町内夜回りをやった.拍子木をたたき,「戸締まり用心,火の用心」とやる.それぞれ子供が3〜4人は加わって10数人の夜回りである.このような季節感のある年中行事は,小さい子供にとって忘れられない.参加した大人たちの中には,昔は「サンマ焼いても家焼くな」とやっていたとか,いろいろ思い出を話す人もいる.こういう新旧いろんな人のいる土地では,地域の年中行事を,こちらから作って積み重ねてゆくことが大切だと考えている.
コタローが来てから,毎朝朝食の前に30分は歩く.これは大変よい.夙川ももう冬であるが,鴨の一家やシラサギが来ている.イノシシと遭遇しないように散歩する.イノシシが掘りかえした後はあるが,まだ出会ってはいない.
このあたりは六甲山系の麓の弥生時代から人間が住んできたところである.神戸にも大阪にも便利なので,人気の住宅街である.小学校が手狭で,プレハブ校舎でやりくりしている状況である.まだまだ宅地開発は進みそうで,その中で,残っている自然を次に伝えてゆくために,できることはしたいとも考えている.この川も30年前にはタイコウチがいたしシマゲンゴロウ,ミズスマシもいたが,上流に集合住宅できた頃にいなくなった.ホタルは人々の努力で戻ってきているが,その他の水生昆虫はまだまだである.
来年はいろいろなことごとが,もっとはっきり出てくるだろう.安倍ファシズムとそれに対抗する人々の運動とが一つの焦点をむかえる.私は,自分の地域に腰を下ろしながら,数学関係の仕事をし,ウエブサイトにも載せている,そういう人間として,行動し,よく考えて書き残してゆきたい.日本の旧来の左派の人らが,自分のなかから言葉も行動様式もふくめて脱皮できるかどうか.あるいは,今年に始まった若い人らの運動を担う人たちが,旧来のスタイルのままの運動をやっている人らを排除するだけではなく,対話できるか.
自分自身は京都時代はベ平連兵庫県で働いてからは,教育運動と組合運動で,新左翼と旧左翼双方への批判からはじめて,80年代前後に精一杯の活動もし,いろいろあって今に至っている.それだけにこちらにも責任はあると感じる.今年歴史の表に出てきた彼らをふくむ新しい波が,次の時代を作ってゆけるか.そのためにも,一人一人が考え,そして対話を深めるべきことは本当に多い.こちらも来年はもう少し深めて考えたい.また仕事も今年と同様にする.3日からは授業,また8日締め切りの問題作成、である.
それでは皆さん,よいお年を.