寒い中で

 昨日は6時過ぎに,大阪中之島公園水上ステージであった,ニューイヤーロックアクション!戦争あかん!秘密法廃止!で,友人の尼崎のHさんが,戦争・原発・貧困・差別を許さない尼崎共同行動が1月30日の集会のビラまきをするというので,こちらも参加.この日の集会は,これまで関西での共同行動を行ってきた人らが中心のもので,およそ500人くらいの人が集まってきていた.   
 IWJの録画はここ.
「世界から見た日本の「表現の自由」」と題して,藤田早苗さん(英国エセックス大学人権センターフェロー) が報告をしていた.上記のブログにもあるように,国連「表現の自由」に関する特別報告者デビット・ケイ氏(米国人・国際法学者)による日本の公式訪問が,12月1日から8日まで予定されていたが,これを日本政府は断った.その経過は国連「表現の自由」に関する特別報告者が突然来日を延期。日本政府が土壇場でキャンセルに詳しい.
  この日,こちらは午前中は京都で授業,戻って一休みして出直していたし,Hさんは腰が少し悪く歩くのがゆっくりなので,無理をせずデモは不参加.その代わりに梅田に戻り,2人がよく知っている梅田かっぱ横町の飲み屋にいって新年会.ヒラメの刺身,おでん盛りあわせ,なまこの酢醤油漬け,とりズリとレンコンの鉄板焼き.日本酒?合,であった.話題はもとより今年の政治の動き.それと大阪での知りあいたちの近況.考えればHさんと知りあったのは3.11の地震の前の2010年の秋.もう5年である.集会に行って知りあいに会うのがいちばんよろしい,とは彼の言葉であるが,時代が人と人を結びつける.
 こうして2016年は始まった.雑誌『現代思想』の1月臨時増刊「パリ襲撃事件」を手に入れ,読んだ.板垣雄三さんが「崩れゆく世界,悪あがきの交錯,イスラームの未来」のなかで

「崩れゆく世界」、これこそが私たちが向きあっている現実だ。政治・経済・社会・倫理、あらゆる面で,欧米中心の世界秩序が音を立てて崩れてゆく。

と書いておられる.「欧米中心の世界秩序が崩れる」とは,言いかえれば,「資本主義は不可避に終焉を迎えている.しかし新しい世界は,人々の新たな結びつきの中に萌芽を見せているとはいえ,全貌はまだまだ見えない.」ということである.同じ雑誌で,栗田貞子さんが「パリの事件と世界大戦の足音−どう捉えるか,どう立ち向かうのか」の結びで,

それゆえ、希望を失わずに運動を続けよう。われわれの持ち場である日本という場で、戦争に反対し、民季王義を守り、主権者としての誇りを持って、平和憲法を踏みにじる勢力を権力の座から放逐しよう。現在の状況において、それは歴史的・世界的意義を持ったたかいである。

と書いておられる.そうだと考える.経済を第一とする世界秩序から,人間を第一とする新しい世のあり方へ.この問題を念頭において考えできる行動をしてゆきたい.
  追伸:今日も株が値下がりした.日経などは「中国株また急落で売買停止、混乱する投資家 155分で120兆円消える」などと書いているが,日本において年金資金のどれだけが株に消えたのかそのことには触れない.田中龍作さんが「アベ首相は法改正で年金を堂々と自分のサイフにする」で「為政者に私物化されて年金基金はいずれ底をつく。汗水流して働いてまじめに積み立てても、年金がもらえなくなる社会がすぐそこまで来ている。」と言うように,ファシズム政治は国民が積み立てた年金基金をも使い果たす.