安倍やめろ!

 昨日は定例の梅田解放区.こちらは,はじまる少し前に到着できた.横断幕を2段にしたので、人が見えない.足だけ写っている.それから半時間ほどして代わってもらって,端でもちながら,道ゆく若者をながめる.彼らは今何を考えているのだろう.園君が言っていたが,これで安倍を辞めさせられないのなら,この先どうなるのだ.
 その通りである.明治維新から150年.非西洋で最初に近代化して150年.そして最初に没落してゆくのか.そうかも知れない.8時間労働の近代原則からこれほど遠く,しかも延長労働のその対価が支払われない日本.教育と医療は公的に保障するものであるという原則から,最も遠い日本.
そのことを山本太郎さんがPDFで書いている.これは良くわかる.憲法ってナニ? その2から入手できる.太郎さんが,「米国の植民地はたった1カ国です、世界でも」というのはその通りだ.
 占領が終わってから今日まで,日本国憲法の上には日米安保条約があり,日本政府の上には高級官僚と在日米軍からなる日米合同委員会がある.鳩山民主党内閣はこの合同員会によって潰された.安倍内閣はこの合同員会の指示によって戦争法などの諸法を作った.その仕上げが改憲である.すべては米軍と軍事産業のためになされている.
 日本の官僚は在日米軍を後ろ盾にしている.沖縄・辺野古に巨大な基地を作るのは,アメリカの要請ではない.米軍を日本に引き留めるためである.原発を再稼働をするのは電力のためではない.アメリカの核戦略のためである.
 最近ようやく,日本の空はすべて米軍に支配されていること,日本の国土はすべて米軍の治外法権下にあること等が暴露されはじめた.これは,暑き晩夏に「知ってはいけない」を読むにも書いた.自らが奴隷であることを自覚し,奴隷であることさえ知らない真底からの奴隷状態を,まず脱する.
 8時間労働の原則と教育費や医療の無償化,消費税の廃止,最低賃金の引き上げなどを正面から掲げる,日本のサンダースはいないのか.園君にこれを言うと,こういう梅田での行動から,それを作ってゆきたいという.それはその通りだ.山本太郎さんにももっとがんばってほしい.
 ところで,日大で有名になったが危機管理学部,その危機管理学部のあるのは,日大と千葉科学大学と倉敷芸術科学大学,後の二つは加計学園.そして危機管理学会の名誉会長が安倍晋三この危機管理学会にはどんな論文が出るのだろう.いかに嘘をついて,その場をやり過ごすかを,書くのだろうか(笑ってはいけない).これについては,あいば達也さんの分析が鋭い.フィクションでも描けない不思議 加計が親分で安倍がパシリである.ナチスがどのように権力を握ったのか.憲法をどのように変えるのか,などを研究しているのだ.そして,日大の対応と安倍の行動が共通の基盤のうえにあることが,大変わかりやすい.またこれは近代日本がここまで堕ちた証しでもある.これをどう考え,そしてどうするのか.
 危機感を共有する若い人らが,こうやって歌って語って呼びかける.若い人らを支えつつ,われわれの世代ももう少しやらねばと思う.老若男女20人ほどで声をあげて戻ってきた.
 23日は人民新聞編集長・山田洋一さんを支援する会が呼びかけた公判にもいってきた.結審であった.これはまったくの人民新聞潰しのためのものである.しかし逆に,人民新聞は読者も増え,横のつながりも広がり,独立系の新聞として飛躍する基礎を作った.当日は公安まで来ていたが(5/23のところに写真),皆に抗議され,裁判が始まると早々に引きあげた.
 日本がこのように堕ちるとは,実際のところ思いもしなかった.客観的には資本主義そのものの閉塞がもたらしたものであるが,為政者はそのことをおさえていかなければならない.自民党前尾繁三郎は,死の五日前(1981年七月十八日)の講演で「経済が低成長時代にならざるを得ない時代にどうするかの認識と対策を採るべきかを,いろんなところで提言しているのに,指導者たちにその認識ができていない」と言い残し他界した.そしてそれから,日本はこれとは遺言の心とは真逆の道を歩んできた.ほんとうにいろいろ考えさせられる.