新自由主義の次に資本主義はない -2-

 昨夜は定例の梅田解放区だった.
 いつものように20人ほどが集まり,声をあげる.31日が総選挙なので,道ゆく若者に
 自公はやめろ! 維新もいらん!
 あなたが変われば世界は変わる!
 選挙に行こう! 
とよびかける.
 夕方になると少し肌寒いほどであったが,声をあげていると寒さは感じない.
 このようにやってきて,もう4年になる.それを思うと,よく継続してきたということともに,まだ何も変わってはいないこという思いも,また深くなる.
 それどころか,日本の没落ともいうべき事態はいよいよ深まり,このままでは後世の歴史書に,日本の近代は失敗国家に帰結した,と書き残される.
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 この日は通りがかり立ちどまって聞いていた青年が,自分も話させてほしいと言ってきた.そしていっとき,今の政治について考えることを語っていった.
 少しずつこのような若い人が増えてきた.それだけ今の政治が酷いことになっているのであるが,またここにはいささかの希望がある.この希望が現実の力として育ってゆくことを願う.

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 10月10日に「新自由主義の次に資本主義はない」と書いた.そうしたら岸田首相が「新自由主義からの転換」と「新しい資本主義」を主張しはじめた.そして,自身を本部長とする「新しい資本主義実現本部」を政府に設置した.
 しかし,岸田は「成長と分配の好循環を『これから検討』」とか言うのみで,現実の政策の転換をどのように進めるのか,その中身は何もない.
 この「実現本部」は総選挙に向けて何かやっていると思わせるための芝居でしかない.
 これまでもここでも書いてきたが,資本主義は拡大しなければ存続しえない.それが資本主義の本質だ.新自由主義は資本主義がすでに極限まで拡大したものであり,その次の段階の資本主義などはありえない.
 ところが岸田は「成長と分配の好循環」の資本主義に転換するなどと言う.これはごまかしでしかない.
 注目すべきは,この「実現本部」の有識者の一人に,連合:日本労働組合総連合会会長の芳野友子が入っていることだ.岸田のごまかしに加担している.連合がどのような位置にあるのかを明確に表に表した.

 では資本主義の次とは何なのか.これもここで書いてきたことであるが,それは社会主義である.かつての社会主義は,経済がまだ拡大する余地があるときに,その拡大の方向を,資本の儲けより労働者の生活を第一にすることを主張したものだ.これを赤い社会主義とい欧う.階級闘争が歴史を進めた.
 しかし,今は,もはや経済拡大の余地のない段階である.ここでわれわれが目指す社会主義を私は,緑の社会主義とおさえてきた.
 緑の社会主義の内容とその道筋について,掘り下げることはまだできていない.もっと深めなければならない.
 緑の社会主義を現代史の問題として普遍的にとらえることと,それぞれの地における固有性を取り出すこと.この両面を,これまで考え書き置いてきたことをふまえて,の掘り下げなければならない.
 また、大いに議論したい.そしてできるところから行動しよう.革命だ.日本列島弧ではじめての革命が不可避である.ならばこれに正面から向きあい,それぞれの場で立ちあがろう.それしかない.
  下の写真の右の山は24日撮影の甲山.西宮の山手に住んでもう40年近く経った.甲山を見ながら生きてきたのだ.

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