春は遠いのか

 オリンピックをやってるらしい.「らしい」というのは,一切テレビは見ないからなのだが,オリンピックとは何かについては,「1%による1%のための大会」に書いた.もう8年半前のことだ.

 さて,一昨夜の土曜日は定例の梅田解放区であった.こちらはいつものように横断幕をもつ.寒いなかではあったが数えてみると東梅田の通りの両側で20人ほどが参加していた.もう4年以上こうしてやってきたのだ.

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 岸田政権の欺瞞を暴露し,格好だけつけるがコロナ蔓延に無策の吉村維新府政を批判する.事実,大阪は人口あたりのコロナ患者数も死者数も断トツに多いのだ.
 また,日本軍国主義の歴史を,慰安婦問題から語る.そしてまた,辺野古の現状を語る.日米地位協定について何も言わない岸田政権を批判する.
 それぞれが,自分が関わる運動を足場に,今の日本について語る.
 本当に今の日本は酷いことになっている.東梅田界隈を行き交う若い人らは,これらを聞きながら,どのように考えるのだろう.

 そして,日曜日の午前中は地元の自治会の用事があった.4月からようやく西宮市でもごみ袋が指定のものになる.市の担当者による自治会への説明会である.それに参加してきた.こうして一日一日と過ぎてゆく.

 ロシアとウクライナの問題,中国と台湾の問題,これは大きな問題だ.しかし,今日の根本的な問題である働くもののかかえる基本的な問題からすれば,むしろ階級矛盾を覆い隠すためのものではないのかとも考えられる.本当の意味での階級闘争の時代がはじまたのではないか.現代世界をどのようにとらえるのか.その問題意識が念頭から離れない.

 私自身は,仕事はいくつかあって,どれもなかなか進まないのだが,それでも続けてやっている.
 そして,毎日一時間ほど犬を連れて歩くようにしている.おかげで,この八年,薬なしでやってこれた.来年度も週に2回は授業をし,問題づくりもやる.
 青空学園の制作があまりできていない.もう一息深めたいと思いながら,できていない.
 春はまだ来ない.

追伸:先日ふと考えた.一体自分はこの人生で何をやってきたのだろう.青空学園のもろもろは制作した.なんとかメシも食ってきた.しかしそれがどうだというのだ.
 人生で何をやってきたのか,この基本問題に比べれば,日常の様々のことは一つの現象に過ぎない.私のやっている数学でさえそうだ.
 ほんとうに私はこの時代の中で何か歴史的な意味もあることをしてきたのか.それを考えてしまう.
 「何をやってきたのだろう」という問いの立て方自体が正しくないのかも知れない.そんなことを考えるのはヒマだからだよ、と言われそうであるが,しかし考える.