昨夜11日は定例の梅田解放区であった.
出かけようとしたら,急に風が冷たくなり,少し暖かい上着と厚めのズボンにかえて出かけた.
東梅田のヘップファイブ前に,いつもの人らが10数人集まり,声をあげる.
戦争反対! パレスチナに平和を!
岸田やめろ! 軍拡やめろ!
万博やめろ! カジノはいらない!
たたかうあるみさんもさっそくに上げてくれている.反戦タイガースさんも親子で参加しておられた.
途中から,和服で和太鼓をたたく人が加わってくれて,その太鼓に合わせて道行く人に呼び掛けることができた.こうして街頭に立って呼び掛けていると,毎回だれかが一緒にやってくれる.すごく大切なことだ.
12日の『しんぶん赤旗』が報じているが,WHOのテドロス事務局長は報告で「10分に1人 子供が死んでいる。ガザの医療は崩壊寸前だ」と述べている.
なんということか.
いま,世界は戦争の時代となったのだ.
ロシアとウクライナの戦争が始まったとき,「ウクライナ危機」を書いたが,そのときはこれがパレスチナの戦争につながるとは思ってもいなかった.
だが,ロシアによるウクライナ侵略が,国際的な戦争と侵略への扉を再び開き,それがハマスのテロを誘発し,そしてイスラエルのパレスチナ侵略につながったのではないか.
この先、イスラエルのはじめたこの戦争は,イランとイスラエルの戦争に広がり,それは第三次の世界大戦となることもありうる.
なぜ G7 は即時の停戦を提案しないのか.アメリカという国は,政治家が国内福音派とユダヤ人ロビーに屈しているし,EU はナチの殺戮を許した負い目があり,英国は二枚舌で中東紛争を引き起こした元凶だからではないか.
西側諸国は何があってもイスラエルに味方しパレスチナの主張を蔑ろにする.これは第一次中東戦争からこの75年間一貫している.
日本はこの75年間,戦争による死者はいない.それは憲法9条のある国家であるからだ.これを踏まえて,ロシアとウクライナ,パレスチナとイスラエルに,それぞれ停戦と話し合いを提起することができる.
しかし歴代自民党政権は,アメリカに隷属し,主体をもって動くことなど,まったくできない.それどころか,『しんぶん赤旗』も報じているように,岸田政権は軍拡をあおり,「敵基地攻撃能力を速やかに整備」などと11日に自衛隊入間基地でひらかれた航空観閲式で訓示している.
その後ろにあるのは世界の軍需産業であり,それはまた今回のイスラエルの侵略を操っている.
この現代世界の構造がこれほどあからさまになってきたのは,資本主義がそれだけ衰退し、もはや隠し通せないようになってきているからだ.
そして日本は資本主義が衰退の最先端を走っている.
夢洲での万博はもうできない.万博の破産はいずれ現実化する.それは近代日本の衰退と破産の典型となる.日本維新の会とは,このように日本の破産を現実化する政治勢力である.このこともまた明らかになりつつある.
『分水嶺にある近代日本』のなかでその締めとして,
この歴史的現段階をふまえて近代日本を問い直し、資本主義の次の時代を見すえたわれわれの理念を育て、政治に向かう。
と書いたが,まだまだその運動は小さい.
だがレイバーネットが『パレスチナに平和を!11・10 緊急行動〜青山通りを埋めた4000人』と報じているように,新しい動きが始まっている.
私もできるかぎり,この歴史の動きに参加し,考えてゆきたい.