ラファに手を出すな!

 今日18日,日曜日の午後1時から,関西ガザ緊急アクション が主催する 2.18 ラファに手を出すな! 全国連帯デモ  の大阪梅田での行動に参加してきた.
 各地の取り組みは,「虐殺やめろ」「ラファに手を出すな」イスラエルのパレスチナ侵攻に抗議のデモ、全国で一斉開催 などで知ることができる.

 1時に JR 大阪駅の東南にゆく.道路の両側に,およそ300人ほどの人が立つ.それに参加し,
  ラファ大虐殺をゆるすな!
  
日本政府は虐殺に加担するな!

と声をあげる.
  たぬき御膳 さんも報告してくれている.

 
 大阪の集会では,まず主催者が語り,そして若者が語る.そして,これまでデモ等に参加したことはなかったが,ガザの現状は見ていられないと,この日はじめて参加した女性が語る.
 いつも梅田解放区で会う Swing MASA さんがトランペットを演奏してくれた.村上薫 さんも参加し,語ってくれた.緑のニライカナイ さんや,私の地元の K さんも参加されていた.
 大阪市の北から豊中などの大阪府の北部,そして尼崎,西宮と,阪神間の人びとが集まってきていた.


 こうして,この1時間半ほどの集会に加わり,自宅に戻ってきてこれを書いている.

 それにしても,いまなぜこのような戦争なのか.ロシアとウクライナの戦争が始まって2年となる.イスラエルがガザへの戦争を始めたのも,この歴史のなかにあるのか.
 知りえない事実も多く,この歴史を解明することはいまはできていない.
 ただ,これらの戦争の背後にあるものが,国際的な軍需産業であり,それとつながる政治勢力であることはまちがいない.
 このように戦争が拡がることは,資本主義のもとでは避けられないのか.

 さて,昨年の GDP は日本がドイツに抜かれ4位に転落したことが報じられた.そして GDP を人口で割った,1人当たりGDPは世界44位である.G7 の中で最下位である.
 日本の近代資本主義は,内からのものではなく,すでに帝国主義化していた西洋の国家の外からの力によってはじまった.当時の国際的な軍需産業の力による開国であった.
 そのゆえに,近代日本は根なし草であり,それから150年,その根なし草近代の没落そのものが露わになっている.

 青空学園日本語科 の扉に

日本において近代と資本主義は一体であり、それは江戸時代の末期から明治維新に始まる。だが日本の近代は内からの力で生まれたものではなく、根なし草であり、そのゆえに差別と侵略の世が続いた。中国大陸と朝鮮半島東北アジア、南太平洋から東南アジア、そして琉球弧と、日本列島に住むものの祖先の地のすべてに兵を進め、非道のかぎりをつくし、そして敗残した。
鬼畜米英を撃てと扇動しておきながら、戦後は一転アメリカに隷属する。アメリカの核戦略のもと地震列島に原発をいくつも作り、ついに福島原発の核惨事に至る。近代における第二の敗戦であった。
それらは総括されることのないまま、いまに至る。そして世は大きく分裂し、深い没落の過程にある。これは、内からの力で世を革めることのできない根なし草近代の、その成れの果てそのものである。
この歴史に向きあえ。そして絶望の底に根をはり、そこから立ち上がることを模索しよう。
歴史はいま、経済を第一とする時代から人を第一とする新たな時代への大転換にあり、人々の協働の力にもとづく新しい世を求めている。これは困難な歴史の段階である。 人は資源ではない。固有の尊厳あるいのちである。
人をして人とする言葉を慈み、内からの転換を経て互いにつながり、世を動かそう。青空学園のこころざしはここにある。

と書いたが,このことは,いまますます明らかとなってきている.そして五年前,「分水嶺にある近代日本」において

東洋の島国日本は、資本主義に食い尽くされ、さらに核汚染にさらされ、人々は困窮してゆく。これは資本主義日本の世の衰退そのものであり、百五十年を経た今、このままではいわゆる失敗国家となってゆくことが避けがたい。

と書いたが,まさにいま現実の歴史の課題となっている.
 青空学園日本語科で積みあげてきたことは,失敗国家のそのなれの果てに生きるものが,そこからもういちど立ちあがるための,言葉の準備であった.
 近代日本語そのものが根なし草であり,この言葉のままではもういちど立ちあがることなどできはしないと,考えたうえでのことであった.
 心ある人らが横につながり,新しい世をつくってゆく.それが問われる時代となった.それを生みだしうる言葉を拓き耕す場としての青空学園日本語科であった.
 歴史の求めに対して,なしえてきたことはあまりに小さい.
 それでも動けるかぎりは街頭に出て,そこで考えて,言葉を紡ぎ,青空学園に残してゆきたい.