時間の経つのははやいものだ.もう五月である.
四月の末頃には,近くの満池谷墓地のつつじがみごとな花を咲かせていた.
甲山を遠望するつつじも美しい.
4月の29日は臨時の緊急の梅田解放区があったのだが,こちらはそれを知らず,参加できなかった.梅田解放区には,「次は5月13日」と書かれているのだが,たたかうあるみさんが書いてくれているように,4月29日の「昭和の日」に対する行動として緊急になされたのだ.
こうやって市民がみずから立って行動することは,大切だ.
1日はメーデー.3日は憲法集会が各地であった.これもたたかうあるみさんが書いてくれている.参加したかったのだが,こちらは締め切りのある問題作りの仕事に追われていて,時間を割くことができなかった.
2019年には参加して,「2019憲法集会」に書いている.これを読んで川口真由美さんの歌を聞いたのを思い出した.
前に「軍拡は戦争への道」で以下のように書いた.
憲法第九条は,戦争の放棄,戦力の不保持,交戦権の否定,そして専守防衛を基本理念とする.この九条に基づき,ロシアとウクライナに話しあいを促し調停することこそ,あの十五年戦争を経て九条をもつ日本の歴史的責任なのだ.しかし,現実の日本政治は九条の理念とは真逆の方向に動いている.
今こそこの第九条の理念を再確認し.そのもとにある政治を生み出そう! まさに一人一人の生き方が歴史に問われている.
詳しくは,2004年に「日本国憲法第九条こそわれわれの自主憲法である」として書いているが,いま,いよいよ憲法第9条の意義が重要な時代となってきた.
つくづくと思う.歴史は新しい段階に入ったのだ.中国が存在意義を大きくしている.先日も,イランとサウジアラビアの国交回復を仲介した.今後,ロシアとウクライナの停戦の仲介をし,戦争を止めるために動くだろう.かつて西欧の中世がまさに没落していたとき,唐の長安が絹の道をとおって欧州にも大きな影響を与えた時代があった.歴史はくり返すのか.
その一方で,資本主義となった中国は,ますます内部の矛盾が大きくなり,いずれ資本主義の衰退とともに衰退する.
それよりも先に,目に見える形で近代日本が没落することは必然である.非西洋にあって最初に資本主義となった日本は,資本主義没落の先頭を走る.政治・経済以前に世の規範そのものが崩れてゆく.
その没落の果てに反転は可能か.憲法第9条の意義をおさえるものが立ちあがらなければならない.
これから歴史が大きく動いてゆく.
アメリカの経済破綻も露わになる.
そのうえで,さまざまの市民の運動を資本主義の次への模索としてとらえ,その内容と意義を省察し,その教訓のうえに,資本主義の破綻の現実に対応する準備を重ねねばならない.
今まさにそのような歴史の分岐点にわれわれは立っている.
いまこそ歴史を深くとらえ,次の世を模索しよう.大いに議論しよう.
この時代を生きるものとして,できることはしなければならない.
憲法記念日に考えたことごとを書いておいた.